ご祈祷
二月の中旬のことだった。年休を一取り、厄除けに行ってきたのだ。
家内の提案からすると、今年は本厄だから、川崎大師に行くはずだったのだが、結局は比較的近いところにある、高幡不動に行くことになった。
家内が言うのである。
「渋滞もするし、どこに止めたら良いか駐車場もわからないし、車の安全ご祈祷にも行きたいから。それに、初めてのところは面倒じゃん」
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
さっちゃん(注1)は、すぐに心変わりするから。
私は、特段のこだわりがあるわけではなかったから、二つ返事で行く先を高幡不動に変えることに賛成した。
少し早めに行き、まずは車、小志朗(注2)の安全ご祈祷をして。その後、厄除けのご祈祷をしてもらった。
ちょっと奮発してお守り札を大きめのもので依頼すると、名前を呼んでくれた。
さて、帰ろうとお札を授かり、帰ろうとすると、ふと、目についた。
六十一歳。
あれ?
そう言えば、本厄六十歳というのは、数え年だった。つまり、去年だったのだ。
二人でしばしお守り札を見つめ、まっいいかと、言い合った。
そんなこんなの思い出話を家内に語ろうとして後ろを振り向くと、空のソファーが、静かに笑っていた。
先日から家内は、あるプロジェクトで都心のホテルに泊まり込んでいる。
シーンとした部屋の空気に、なんだか、心が追いつかない。
昼間のやりとりからすると、家内は、元気なようである。
家内が元気だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)さっちゃんとは、家内のことである。別名、女王陛下という呼び名もある。
(注2)我が家の車には、小志朗という名前がついている。
■追記■25日目/66日
放課後ライティング倶楽部主宰のヤスさんが、エグい企画をやっている。66日ライティングランニング。略して「66日ライラン」。
人間が習慣化できるのは、66日間くらいを経てというのが一説にあるという。書く習慣と力をつけようというこの企画。新たな参加者が毎日のように増えている。
下述のヤスさんの記事のコメント欄に始めたいと入れると、マガジン招待のメールが届く。
約束事は、以下の3つ。
①300字以上を目安に書く
②投稿時、必ずマガジンに投稿(#66日ライラン)
③1日でも投稿をサボったら、マガジンから追放
「追放」って…。まじかぁ…。
でも、企画ものが大の苦手の私が、震える手で、参加することにした。まさに、ドキドキで。コメントすると、招待状が届いた。
これで、後には引けない…
まだ、参加できると思う。ご興味のある方は、添付記事のコメント欄にて、ヤスさんへアピールを。
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