代役
再雇用は決まったものの、とんでもなく忙しい部署に回され、毎日残業三昧で。
能力が無いもので、早朝から夜遅くまで事務所にいる。
まあ、週に1度程度は、リモートワークという名の、有難い在宅勤務制度があり、その時は通勤時間往復3時間が削減できる。これは、まことに有難い。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
でも、コジ、年収半減して労働時間倍になったんじゃない?笑
家事を分担というか、家内が特別なプロジェクトの一員なので家を空けることが多く。料理や裁縫など以外の家事は、自ら進んで自分でやることにしているのだが。
残業で帰宅が23時頃になってしまうと、翌日始発に乗り超早朝から事務所に行くことになったりすることを考えると、さすがに全ての家事をこなすことは難しくなる。
家内は、見切りをつけて持ち帰りの仕事にして私より少し早めに帰宅するのだ。
すると、家内が予め私の家事をやってくれたりしてくれている。
ところが、こういうことに甘えていると、家内がいなくなったときの毎日の家事を含めた生活のリズムを整えていくのが、かなり難しくなる。
家内に感謝の弁を心から述べつつ、あまり私を甘やかさないで。後から辛いからと言うと、肩をポンポンと、叩かれた。
「コジくん、エネルギーを使う方向を間違っているよ。私がいるあいだは、甘やかすから、その分、休みの日は、ね」
……。
なんのはなしですか。
振り向いて家内に確認しようとソファーをみると、家内が既に脚を指さして笑って言った。
コジくん、マッサーよろしく!
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。