見出し画像

ショートショート_サバイバル

霧の朝を、ときどき見かける。我が家のある場所は、そうそう、霧がよく深くなる場所でもないのだが。

朝霧の後は晴れると、よく言う。今までも、その通りだという経験をしてきた。特に我が家の近隣で霧がかかっていると、その後、徐々に天候は回復し、晴れてくる。

今の自分の生活を考えてみるとプライベートも、仕事も、かなり霧のかかった状態である。あまり先が見えない。トラブルだけは起こる。

だが。

人生、そんなこと、いつものことだろう。生活のリズムが乱れているから、特に、そういう気持ちになるのだろう。きっと。

そう言い聞かせて、今朝の窓の外を見ると、かすかに霧がかかっていた。

たぶん、このあと、晴れるだろう。そう思っていると、日の出と同時に晴れてきて。一日中晴れの日になった。

そんな日曜日の夜に、またもや、荒技をやってしまった。



さて、小牧幸助さんの、シロクマ文芸部の最新お題は、毎週木曜日に出る。

そして、今回のお題は、「霧の朝」から始まる小説・詩歌・エッセイなどを
自由に書いてみませんか?ということで。


そして、たらはかにさんからのお題は…。

表のお題が【無人島生活福袋】で。裏のお題が【不眠症浮袋】|д゚)チラッ、ということだ。


そしてそして、山根あきらさんのお題は、ちょっと早めに出る。

#実食してみた 」というお題で、作品を書いてみませんか?ということで。

今回は、文中にこのお題を入れさせて頂くというところで作ることにしよう。


また、今回も、シロクマ文芸部作品を読んでみた。ましゃこさんの記事である。ましゃこさんの作品は、9月9日に書いた。今回が2回目である。ちょっとその感想を述べてみる。

シロクマ感想文を書こうと、「シロクマ文芸部」・「霧の朝」で、検索して飛んでいった。ましゃこさんの詩が目に入ったので、シロクマ感想文書かせてもらうことにした。

読んでもらうとすぐわかるが、レイアウトが、まず、良い。このレイアウトは、気持ちの揺れとか変化とか。色んなものを想像させてくれる。

「私」は、どうして夜まで眠れなかったのか。そして、どうして夫に何も告げずに出かけたのか。

何もない人生。何の意味もない人生。

書かれている言葉は切ないが、少し吹っ切れた気がするエンディングだった。

朝霧は晴れると言うが。「私」の人生も、そうなってほしいものだと思う。

実は私は、詩を書く人を尊敬している。

私は、詩を書かない、というか、詩を書けないのである。言葉が降りてこないというか、うまく紡げない。詩ばかりか、普通の文章もそうなのだが、詩は、筆がピタリと止まってしまう。

でも良い詩は、読んでいて、良いのだと思える。詩の余白は、好きなのである。


生きていることに感謝して。今宵も、月に祈ろう。




小牧幸助さん、たらはかにさん、山根あきらさん。3人とも、私は、大好きである。そして、毎週繰り出されるお宝のお題たちが、毎週の日曜日の、私の励みである。

だが、小牧幸助さんのシロクマ文芸部のお題、シロクマ感想文、たらはかにさんの毎週ショートショートnoteの表裏のお題。山根あきらさんの青ブラ文学部のお題。すくなくとも5重のお題を入れ込んでしまう「荒技」。


この日曜日の荒技、やり始めてからこれで1年と4ヶ月を過ぎた。まあ、続けられるだけ、続けるさ。



心の中の、リトルkojuroが、また、ボソリと、呟つぶやいた。

なんだか、きかん坊の悪ガキだな。


わかっちゃいるけど、やめられない。


なんのはなしですか。


やめようと思えばやめられるでしょ 笑




さて。それでは、本編にまいりましょう。今週の荒技、「プレイボーイ」約410を、どうぞ。


☆         ☆         ☆

霧の朝、泉が無人島で泉が海岸をランニングしていると、何か漂流物があった。

それはシャネルのボストンバッグだった。

遭難事件と判断して本部に連絡を入れ、直ぐ捜索命令が出た。

それはサバイバル訓練中の出来事で。捜索しようにも海に出る手立ては何も無く、海岸から双眼鏡での確認を急いだ。

海をくまなく探していると、逆さになった救難ボートが見えた。

よく見ると、人が掴まっている。ひとり、ふたり。

「生きてる!」

泉は海に飛び込んだ。

救助してから3人のサバイバル生活が始まったが、運良くその島は、ジャックフルーツの宝庫だった。

初めて見るグロテスクな実に戸惑ったが、泉が、実食してみた。

「食べられる!」

しぐれ肉風のアレンジをしたのは偶然だったが。3人ともその後空腹を抱えることはなくなった。

3日後、本部からの救助船が到着し。

別れ際に身元を明かした彼女らは、世界有数の大富豪で実業家だった。

泉に、こう言った。

「貴方は命の恩人。この先永遠の、親友だ」


☆         ☆         ☆


荒技を書き終えて背伸びをしながら振り向くと、ソファーのさっちゃん(注1)が言った。

noteよりもさぁ、マッサー頼むわ。ここに、荒技は、いらんよ。


マッサージをすると、家内は上機嫌になる。

家内が上機嫌だと、我が家は平和である。


だから。


これで、いいのだ。


今日は出会いの海の話



(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。



荒技、もう少し練らなきゃと思ってはいるものの…













いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集