ノンカフェイン
家内は年始の健診で、ちょっと気をつけねばならない兆候を言い渡された。今、経過観察なのだが、次女が心配をし、いろいろ調べた結果、ノンカフェインを飲むようにときつく家内に言い渡した。
家内は、私の言うことなど、ほぼ聞かない。だが、子供たちの言うことは、とても真面目に聞く。
いつも夜更かししている。短時間睡眠である。歩いたり、軽い運動などを全くしない。興味すら無い。血圧が高い。他にも経過観察していることがある。
家内の健康を心配すると、枚挙に暇がない。
例のプロジェクトで持ち帰ってきたコーヒーで。実は、ノンカフェインがあったのである。
こともあろうに、私は、それから飲んでいたのだ。なんの意識もなく。
その事実を家内に見て、こう、言い放たれた。
「コジくん、私に死ねって言うの?」
な、なんのはなしです過っ!
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
サラッと言いがかりをつけて、誰の目から見てもコジが悪者になるように仕向けるのが上手いね。さっちゃん(注1)。
その日から、もちろんノンカフェインを飲まないようにしているし、買うものは、ノンカフェインを探して買うようにしている。家内のものは。
あの日のそんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
カフェインレスって足が疲れるから、倍、お願いね。
またぁ。なんのはなしです架。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。