マッサー初め
年末の31日まで、さっちゃん(注1)が仕事だった。車で出かけ、いつもの事務所ではなくてちょっと遠出していた。
帰宅して正月を迎えようと帰りにさらに足を伸ばしてJ(注2)を拾って帰宅した。
マッサージをしたのだが……。
「疲れた、身体の節節が痛い。悪寒がする」
と言いだして、上機嫌とはほど遠く、バタリと倒れて寝込んだ。
翌朝、熱を測ると40℃の高熱。休日診療の医療機関を探して電話して。全然繋がらないのを、一時間以上電話し続けてようやく9時前に繋がって。予約一杯のところ現地で順番待ちをねじ込んで病院に担ぎ込んだ。
さっちゃんは歩くことが出来ず。駐車場から僅か100メートルの距離を抱えて連れ込んだ。
グッタリと待合室でもへたり込んで。診察、検査、投薬まで終わったのが15時過ぎ。
結果は、A型インフルエンザ。
私の大晦日、正月三が日は、さっちゃんのマッサージをずっとしていて。家事と看病ですべて潰れた。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
とは言え、箱根駅伝は見たけれどね。あと、ビールも飲んでいたな、コジ、好き勝手やってたじゃん。しっかり。
なんのはなしですか。
そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
コジくん、あの時のマッサー(注2)、インフルエンザに効かなかったから、今、倍返しね。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
そんな無茶なぁ〜。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。
(注1)さっちゃんとは、家内のことである。我が家の実質の最高権力者なので、別名、女王陛下という呼び名もある。
(注2)マッサーとは、マッサージのことである。家内のさっちゃんがそうやって、略して言うのである。さっちゃんへのマッサーは私の最重要の日課である。