商品券
定年退職間近くらいから、いろいろな手続きのために書類を探したりしていて。改めて家の中の散らかり具合の酷さを感じている。
実は、まだまだ片付けられてはいなくて。今後も継続してやらねばならないと覚悟をしている。
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
コジ、そろそろ、終活しなきゃな。
そうなのだ。家の片付けをしなければ、何も進まない。不要なもの、過去や今、将来へのつまらぬ執着に翻弄されている。
そうこうしていると、たまに、嬉しくなるような発見をしたりするのだ。
この前、期せずして商品券を見つけた。
こんなことならば、仕事なんかやめて、片付けに集中したら、ひょんなところからお宝が出てくるのではないか?
なんのはなしですか。
そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
コジくん、健康第一、仕事第二。片付けなんて、働けなくなって仕事やめてからいくらでも出来るよ。
……。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。