おじさん
家内、家内と言うが、今や、家内のほうが出張も多いし家を空けることも多い。
家内はもはや家内ではない。
だが、これを使わせてもらおう。使えるだけ。なぜならば、家内の夢は、専業主婦になることなのだから。
そうこう言っているあいだに、家内は、また、関西に出張に出かけた。9月の中旬のことだ。
家内は、出張に出かけるとき、子供たちに声をかける。
今度、関西に出張に行くけれど、何かお土産要る?
心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、呟いた。
家族思いの、良い家内だな。
そして買ってきたのが、これだ。
りくろーおじさん。
私は、反射的に家内に声をかけた。
うちの駅前にあるよね?それ?
家内と長女が言う。声をそろえて。
それはねぇ、ビアードパパ!
え?そうなの?どこかにおばさんもいたよね?
それはねぇ、ステラおばさん!
おじさん、おばさん、パパ。となると、ママは?
なんのはなしですか。
そんなこんなを家内に語ろうとしてソファーをみると、家内が脚を指さして笑って言った。
コジくん、もう少し勉強しようか。スイーツの世界。
マッサージをすると、家内は上機嫌である。
家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて平和である。
だから。
これで、いいのだ。