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私は、料理をしない。最初から嫌いだったわけではない。むしろ、そこは、家内のせいだとも言える。少なくとも一部は。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

さっちゃん(注1)が聞いていたら、言われるぞ。タセキング(注2)〜って。


結婚したてのとき。共働きだったから、食事は一緒に作ろうと提案して。時には、私が作り、助け合おうという精神で申し入れたが、家内は、キッチンに他の人がいるのが嫌なタチのようで。

邪魔だと何度も言われ、料理を諦めた。


確かに、私は、何の役にも立たなかった。空回りの意欲はあれど。

そのまんま、月日が流れ。今に至る。

だから、今、何の力量も無いまんまなのだ。


火を使うのが怖い気がする。包丁で何かを切るのは、ちょっと、危険な香りがする。


心の中の、リトルkojuroが、ボソリと、つぶやいた。

めっちゃ、役立たずじゃん。コジ。


そんなおり、家内が家に不在なのに、梨が送られてきた。次女の高校時代のチームを昔から応援してくれていた、例の、レジェンドからである。

皮を剥いたのは、幸水だった

長女に皮を剥いて欲しいと何度か頼んだが、長女は帰宅する時間が遅く、休日は寝られるだけ寝ている。だから、なかなか、そういう、皮を剥く行為自体ができないのである。

仕方なく、なんとか、自分でやり遂げた。包丁で怪我はしなかったが、しそうになった。

ダメダメだ。


そんなこんなを思い出して、家内に声をかけようとしたら、足を指さして笑っていた。

いつもの、マッサージミッション発令だ。



マッサージをすると、家内は、上機嫌になる。


家内が上機嫌だと、我が家は、明るくて、平和である。



だから。



これで、いいのだ。



(注1)我が家の家内の呼称は、「さっちゃん」である。さっちゃんは、女王陛下という別の呼称もある。だが、そもそも長男が飼い出したハリネズミのリキとの関係で、そもそもの飼い主が長男であることから、私は、おじいちゃんだが、家内に対して「おばあちゃん」なんて呼び方は、まかり間違っても、してはならないのである。

(注2)タセキングとは、なんでも他責にする人のことである。私が勝手に作った、造語である。


■追記■
面ゆるって、なに?
それは、これ。西尾さんはじめ、みんな、面白い作品をあげていて。
私は、だいたい土曜日の夜に、そこそこの過去記事をあげています。
もしも、お時間があれば、みんなの作品、読んで頂けたら幸いです。





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