横綱は一番上の番付だから一番強い 大相撲2022年5月場所 雑感
初日、大栄翔に押し出された時「今場所は難しいか……」なんて思った私はやはり素人だった。
やっぱり横綱照ノ富士は強い。全勝優勝した昨年11月場所のような圧巻の強さではないが、貫禄の強さを感じる。膝のサポーターが痛々しく、これまでのことをふまえて贔屓目に見てしまうが、土俵に立てば皆同じだ。その中で、これぞ綱の責任を果たした。
強烈な吊り出し、きめ出しも炸裂し、スケールの大きな相撲が見れたので満足。おめでとうございます、そしてありがとうございます。
(注意:この一番の決まり手はきめ出し)
いやぁ、私は横綱の身体の状態を過度に心配しすぎだった。そしてなにより大栄翔の強さを過小評価をしている。横綱を破る強さがあった。蓋を開ければ準優勝。こちらも素晴らしい。
宇良の途中休場は残念だった。まだ優勝の可能性を残したままというのは、見ているこちらも悔しかった。貴景勝戦で見せた驚異的な身体感覚は宇良の魅力だ。来場所も元気な相撲を見たい。
大関陣は……ちょっと……ねぇ……。はい、まあ、はい。酷評は北の富士さんに任せよう。
仮に大関不在になったら横綱が横綱大関になるわけだが、Wikipediaを見てみると一人横綱で大関不在となった例はなかった。万が一そんな状況になったとしたら照ノ富士が東西の横綱大関になるのだろうか? 番付表はどうなるのか興味がわく。
そしてもう一つ、今場所のピックアップとして、相撲好きにはおなじみ元NHKのアナウンサー藤井康生さんが始められたYouTube「藤井康生のうっちゃり大相撲」を挙げる。
NHKの放送をテレビで見ながら藤井さんが「実況」する。もちろん放映権の関係で映像は映し出されないので、我々はテレビで相撲放送を見ながら、音声はYouTubeという形が推奨されている。テレビと配信で数秒のラグはあるが、私の環境ではあまり気にならなかった。時々カメラのピントが合わなかったり、多少のトラブルはご愛嬌。
それよりも、あのお声でまた相撲の話が聞けるのは嬉しい。知識量も圧倒的。NHKを退職した今だからこそ言える「物申す系」の話もあり、面白い。
来場所も是非聞いていきたい。