ブランドコントロールと大量廃棄について
先日、SUNABACOのLP基礎コースが終了。
なんと、オンライン受講のうたのんさん&きむらさんが北海道へ遊びにいらっしゃるという。江別のすなばこーずたちはお祭りさわぎになり、歓迎会や町村牧場、森農場の見学などなどイベントを企画。とっても楽しく有意義な時間を過ごさてて頂いた。セッティングしていただいた皆様ありがとうございました🙇♀️
歓迎会へ向かう途中にHum川さんとばったり会い、お話ししながら会場へ。
そのときにサステナブルファッションについての質問をHum川さんから頂いた。
質問の内容はブランドの維持について。業務で必要がなくなったレンタル衣装の廃棄をメーカー側からお願いされたとのこと。
これはファッション業界を悩ます大きな問題で、このことについて書こうと思う。
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2018年にバーバリーがブランドコントロールのために売れ残りの商品を焼却処分をしているというニュースが出た。
売れ残った商品が安い価格で市場にあふれ、バーバーリーの高級イメージを損なうことのないように焼却処分をするのだ。その規模は、なんと42億円相当とのこと。
それに対するバーバーリーの広報の言い分は下記の通り。
バーバリーの言い分はちょっと苦しい言い訳だなと感じたが、これがきっかけで不買運動が起こり、9月には焼却処分を廃止する方針を発表。できるだけリサイクルや寄付を行っていくとのことだった。
けれども、このブランドコントロールのやり方はファッション業界では珍しいことではない。多かれ少なかれ、どこも同じようなことをしている。
私が繊維業界で働いていたときにも似たような体験をする機会があった。
例えば、試作品が本番採用されることになり、大量生産に移行。生地の大量生産がスタートしたものの、試作品と色味が違う、風合いが違う、などの理由で生産にストップがかかり廃棄となる場合があった。
ブランドのロゴは入っているものはもちろんのこと、ロゴは入っていなくても、同じような生地をどこのだれともわからないところで消費される事はブランドの脅威になる。そして焼却処分になる。焼却できない場合は、再利用できないように切り刻んで処分する。
私も若かりし頃は、ブランドコントロールは当たり前だと思っていた。
以前、業界の方で処分対象になった商品をハイブランドとして身につけている人に出会ったことがあるが、「最終品質チェックで弾かれたものは、いくら質が良くても、デザインが良くても、ブランドロゴが入っていても、ブランドは名乗れないでしょう!?」と軽蔑していた。
今でもその方のことは、ビジネス上の契約をちゃんと守れないのは人として信用ならないとは思う。けれども「もったいない」という気持ちの部分は理解できるようになった。
市場に出たあとの衣服の処分量については、生産量や売上から予測できるが、商品として市場に出る前の廃棄量については闇の中だ。
どちらにせよ、これらの商品や開発した素材を使われた類似商品が安く市場に出回ってしまうと、高級品としての地位を守るのは難しいと思う。本来の正規品を購入できない層の人々が身に付けるブランド品に、正規購入できる富裕層は魅力を感じなくなるだろう。そうなればハイブランドとしては終わりだ。
廃棄しないとするとブランド名を伏せて市場にながすか、何としても売り切るかのどちらかしか無いように感じる。
最近はAIで適正な生産量を予測するなどの方法も模索されているようだけれども、シーズンやコレクションの概念がなくなったり、受注生産を取り入れるほうが廃棄も減るのではないかと思うが、この問題を解決するのは難しそう。
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