レセプトから心理検査の変化をみる ④認知行動療法の診療報酬の件数
ふと、どのくらいの件数なのか気になったので調べてみました。
2010年は16000件と多かったのですが2011年以降は800から4000件の範囲でした。日本全国で1ヶ月あたりの件数です。
これだけでは、多いのか少ないのかよくわからないので、通院精神療法と比べてみました。それが次のグラフです。
認知行動療法を表している赤い線がほぼX軸と一緒なので分かりにくいのですが、通院精神療法の1/100ほど、つまり1%と非常に少ない数でした。
認知行動療法は現在、うつ病や不安症など精神科の疾患の一部をカバーしているにすぎないのですが、それにしても非常に少ない数です。
そして、おそらく、件数を増やすためと思うのですが、2016年から看護師と医師と行った場合も算定されるようになりました。ちなみに、2016年までは医師が行った場合のみ算定できました。それが次のグラフです。
これはまた、看護師と医師とが行った場合の青い線が、X軸に重なっていてが分かりづらいんですが、0~23件です。認知行動療法の全数の1/1000から1/100、すなわち0.1~1%でした。
認知行動療法を医療で広める努力がなされていると思うのですが、なかなか難しいようです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?