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《新世界通信》6 小山田いじめ問題について(長っげーよ!)⑫

 小山田のいじめを取材して、それを掲載した「クイック・ジャパン」と「ロッキングオン・ジャパン」だが、「ロッキングオン・ジャパン」は「鬼畜系」と全く関係ない。元愛読者として強く主張しておきたい。

 渋谷陽一氏創刊の「ロッキング・オン」「ロッキングオン・ジャパン」は、アイドル系ロック雑誌と一線を画し、インタビューと評論を主として、ロックミュージシャンの魂を、読者に伝えようという、高い志のある雑誌だ。しかし、ロックカルチャーに純粋であるがゆえに、このいじめ問題では、罠にはまってしまったのだ、と私は考えている。

 そのことを考えるためにも、当時90年代の空気、いじめへの寛容さを生む思想、小山田のいじめを正当化する当時の空気を、表わすために、当時大ヒットした曲の一節を引用したい。

「行儀よくまじめなんて クソくらえと思った」

 いわずも知れた、尾崎豊「卒業」の一節である。1985年発表のこの曲は、当時の若者なら聞いたことがあり、その半分以上は間違いなく歌ったことがある大ヒット曲、まさに名曲である。私もカラオケで歌った。

(あ、誤解がないように、最近読解力がない人もいるので蛇足で付け加えておくが、尾崎豊がいじめを許容したとは言ってないからね。尾崎自身は、窓ガラスを割って回ったことはないそうだし)

(⑬に続く)


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