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正解のない問題に応える準備

今日は4月2日。明日から2023年度(令和5年度)の新年度が始まりますね。ぼくも会社員として社会に出てから15年ほど経ちましたが、期待感に満ち溢れていたあの頃の気持ちは今でも覚えています。入社式はショッキングなこともあったので、そういう意味でも印象深いんですが(笑)

さて、今日は日本経済新聞さんとnoteさんの共同で募集している「仕事や働き方」に関するお題企画を見て、そんな新入社員の頃を思い出したので、入社時からこれまで意識していることの1つを書いてみようと思います。何かの参考になればうれしいです。

学生と社会人の違い

社会人になるときに「学生と社会人は違う」とよく言われます。お金を払って学ぶ立場から、お金を頂いて何か提供する立場に変わるという意識の面がフォーカスされがちですが、実際社会に出てみて思う大きな違いは、「正解がない問題に応える必要がある」ということです。学生時代、特に義務教育から学部生くらいまでは、正解が常に存在しているテストで評価されることが多いですよね。しかし、仕事をしているとコレっという答えがないことの方が多いです。

ぼくも仕事を始めたころは、何をするにしてもやったことに対して自信が持てずに不安になってました。本当にこれで大丈夫なんだろうかと。このようなはっきりとした答えがない問題に直面したときでもぶつかっていける力、これが社会人では必要になり、かつ最強の武器になるんじゃないかと思います。

ぼくが入社以降意識しているコトは、その武器を得るための1つの道ではないかと感じています。

自分だったらどうするかを常に考える

さて、本題です。今日お話ししたいのは、学生時代に研究室の先生から社会に出る前に頂いた言葉です。

全てのことに対して「自分だったらどうするか」を常に考える

正解がない問題に対して応えるのは、新入社員だけではなくて先輩も、上司も同じです。むしろ新入社員よりも頻繁にその場面はやってくるはずです。それを眺めているのではなくて、「もしぼくが先輩の立場だったら、こう応える」という想像をすることが大事ということです。このことを意識することで、自分だけで得られる経験値をはるかに上回ることができます。

自分と同じ応えを先輩や上司が出したときは、単純に経験値を積むことができ、応えの精度を上げることができます。しかし、何よりも大きいのは異なる応えを得ることができることです。自分では考えなかった、あるいは考えても採用しなかった応えを先輩や上司がした場合にどうなるのかを知ることができる、これは自分だけでは得られない経験です。実際、全く同じ応えに出会うことの方が少ない気がします。ほとんどは自分と異なる応え、判断をされることが多いんですが、それがすべて自分の経験になります。

また、このことを継続的に行おうと思うと情報収集が必要になります。先輩や上司と同じように応えるためには、同じ情報を持つ必要が出てくるためです。そうなってくると、まず物事に興味を持ち、課題や状況を色々聞くことになります。言い換えると、自分ゴトにするということにつながります。最近感じていることですが、自分ゴトにすると見えてくる景色も変わるので、課題に対する応えの深さが変わってくる気がします。一方で、関わるコト自体は多くなるので、時間を取られたり、忙しくなることは否めません。個人的にはそれに勝るものが得られていると感じているので苦にはなってないのですが、ある程度の取捨選択は必要ですね。

これまでもぼくは、単純によい応えを出すための経験値を積み上げようと思って取り組んできました。その一方で、今、オードリー・タンさんの本を読んでいるんですが、この中で「多重視点による傾聴」という言葉が出てきました。すべての人の側に立つためには、多重視点で傾聴することが大切ということです。めちゃくちゃハッとさせられました。これまではあくまで自分主体だったなと。ですが、よい応えというのは1つの見方だけではだめなんだと思います。今後、よりよい応えを出せるように多重視点も意識しながら取り組んでいきたいと思います。そのときには、今行っている他人ゴトを自分ゴトにするときに、他人の視点でも眺めてみるということを意識すればいいんじゃないかと考えています。この点に関しては、これから経験値UPを目指します!


ということで、ぼくが入社以降意識していることをまとめてみました。こうやって整理してみて、自分自身改めて発見もあったのでいい機会でした。

少し話は逸れてしまうんですが、最後に今日の言葉を頂いた先生がおっしゃっていたことで、なるほど!と思ったことを書き留めておきたいと思います。学生時代はテストで評価されることが多いという話をしました。先生は研究に関していうと、学部→修士→博士と上がるにつれて以下のように問題設定を変えられているそうです。

  • 学部:課題と解決のアプローチの方法が与えられて、それを実行する

  • 修士:課題が与えられ、解決へのアプローチは自分で考える

  • 博士:課題を自分で見つけ出し、解決も自分自身で行う

全ての研究室でこの問題設定がされている訳ではないでしょうし、個人個人で変わることもあるかと思いますが、このステップは非常に理想的に感じました。実は、これも社会に出て、自分が先輩社員になり、指導をする立場になってから参考にしています。

学生時代に何気なく聞いていたことの中にも参考になることがたくさん散らばっていたんだなぁーと、改めて感じています。

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