札幌銭湯スタンプラリー2024のこと(その20・伏見温泉)
2024年9月3日、伏見温泉さんへ。札幌銭湯スタンプラリー2024の20軒目。
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私は自分の住んでいる街、札幌市白石区を愛している。
しかし、多くの札幌市民は
「白石には住めない」
「白石はヤバい」
と思っているようだ。
以前、白石区役所に勤める友人から
「お前、よくこんなとこ住んでるな」
と言われたことがある。
いやいや、お前は誰の税金でメシを食っているのだ。区役所の人間がそんなこと言い出したら終わりだぞ。
ラーメン屋の店主が
「よくウチのラーメン食えますねぇ」
と客に声をかけるようなものである。
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私は白石が如何に素敵な場所かを発信し、広めたいと思っている。
しかし残念ながら、白石によいところなんてない。皆無だ。「白石にはローソンがある!」と思ったが、他の区にもあるらしい。
なので、他の区や地域を腐し、相対的に白石のポジションを上げるという作戦に出ている。
手稲は免許の更新しか能がない。
南区には熊とカッパしか住んでいない。
清田区は実在しない。
などなど。
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伏見温泉はその屋号が示す通り、中央区伏見にある。
…伏見?
ディスる材料もないくらい馴染みがない。
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なんだ、伏見って。なんかカッコつけた名前だな。もっと北海道らしく「◯◯ベツ」「◯◯ナイ」とかにできなかったのか。
つーか、そもそも伏見といえば京都だろ。勝手に名乗るなって。「ぶぶ漬け食べはりますか」じゃないんだよ。「綺麗なお召し物どすなぁ」とかさ。
堂々と伏見なんて名乗りやがって。北広島を見習えよ。北伏見にしろ。しれっと「どうも、伏見です!」って、許されるわけないだろ。
坂本冬休みが坂本冬美を名乗るようなもんだぞ。まねだ聖子が松田(以下略)
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もっというと「伏」って字も意味わかんねーな。にんべんに犬って。人面犬かよ。「ほっといてくれ」じゃねえっつーの。
そのうち「人面魚もいた!」とか言いだすんだろ。「多摩川にアザラシ出現!」「レッサーパンダが立った!」とかもな。
中央区だからって調子に乗りやがって。伏見にはススキノのような華やかさも、宮の森のような気品もない。
伏見は地味だ。地味すぎる。
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そう、伏見は地味だ。そして伏見温泉もまた地味だ。というか、派手な銭湯を知らない。
私は地味だ。そして地味が好きだ。つまり、伏見も伏見温泉も好きだ。
難癖をつけたが、それは白石を持ち上げるためなので、許して欲しい。
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銭湯に派手さなんて求めちゃいけない。地味であるべきだ。
「地味なあのコが…」的なAVで、ただメガネをかけさせられただけのギャルが登場し
「どこが地味なんだよ!腰にタトゥー入ってるじゃねえか!」
と憤慨した経験は誰しもあるだろうが、銭湯はそういったインチキ地味ではない。
伏見温泉は、銭湯は、真に地味だ。だからよい。
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「派手もいいけど愛した時はもっと地味にね」
と中山美穂が唄っていたではないか。
私は銭湯を愛している。そういうことだ。
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20こめ。道路でKissはちょっと行きすぎ。