札幌銭湯スタンプラリー2024のこと(その23・喜楽湯)
2024年9月16日、喜楽湯さんへ。
札幌銭湯スタンプラリー2024の23軒目。
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喜楽湯は、すすきのの端っこだ。
そのせいなのか、市内にある他の銭湯と比較して若者が多いように感じる。すすきのらしく、いかにもヤンチャそうな若者が多い。
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その日、薬湯は「セラミドの湯」だった。
「さすが、若者向けだ」
と一瞬は思ったが、セラミドなるものが若者向けなのかどうか、わからない。そもそもセラミドが何なのかわからない。
少なくとも、セラミドという言葉から「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド・シ・シ・ド・ル・ミ」を思い出した私には向けられていないだろう。普通にドレミファソラシドだけでよいのに。なぜ。
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薬湯といえば「よもぎ」「ミント」などが王道だ。変化球であっても「パインアメ」とかだろう。
セラミドは全くおなじみでない。
なんだ、セラミドって。
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ポーランド代表のミッドフィルダーといわれれば、そんな気もする。
「セラミドが起点となったカウンターからポーランドが先制」とか。晩年はカタールでプレー。
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人力舎に所属する若手コンビといわれれば、そんな気もする。
「第2回セラミド単独公演『墓場でワルツ』」とか。もちろんコント師。2人とも眼鏡だし、2人ともネタが書ける。
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田舎の商店街にある個人経営の婦人服店といわれれば、そんな気もする。
「ブティック セラミド」とか「ファッション セラミド」とか。常に全品20%オフ。
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ブルボンの上品菓子(ルマンドとかのライン)といわれれば、そんな気もする。
バアさんが孫に向かって「ケンちゃん、セラミド食べるかい?」とか。孫が食いたいのはピザポテトなので、もちろん無視。
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急に流行って急に廃れる外国の変な踊りといわれれば、そんな気もする。
「ランバダ」「マカレナ」「セラミド」とか。収まりがよすぎる。幼稚園の運動会でも踊られるようになって、ブーム終了。
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ハーフモデルの名前といわれれば、そんな気もする。
「立花セラミドでーす!よろしくお願いしまーす!」とか。ドッキリの仕掛け人で地上波に2回出たのがピーク。後年、薬物か詐欺で逮捕。
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東北地方に伝わる奇祭といわれれば、そんな気もする。
「白装束の老婆が一晩中『せらみど、せらみど』と繰り返しながら半鐘を鳴らし続け、五穀豊穣を願う」とか。言葉の由来は一切わかっていないっていう、ちょっと怖いやつ。
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人体組織に関わる科学的な成分といわれれば、そんな気もする。
「セラミドは皮膚の表面を形成する角質層の主成分である」とか。というか、これが正解だ。
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セラミドは、よくわからないが、とにかく皮膚によいらしい。
喜楽湯に集う、ザ・すすきのな若者たち。
ホストなのか黒服なのかわからないが、肌は綺麗であったほうがよいだろう。
いや、すすきのでも若者でもホストでも黒服でもない私ですら、肌は綺麗な方がよい。
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男湯がザ・すすきのということは、女湯もザ・すすきのなのだろうか。
スナックやラウンジやアレやソレのおネエさん達が集っているのだとしたら、セラミドの湯は、最高のチョイスだ。
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23こめ。コズミック・ランデブー。