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上からの伝言でも、口にした以上はマネージャーの言葉
以前、現場のエンジニアが残業申請をするたびに、このようなことを言って回るマネージャーがいました。
この仕事、ほんとに今やる必要あるの?
当然、現場のエンジニアたちの心中は穏やかではありません。
「お前だって、現場のタスク量や締切りは把握してるだろ?」
このマネージャーの言い分に驚愕したのを今でも覚えています。
《マネージャーの仕事とは何なのか?》
そのマネージャーの言い分は以下のようなものでした。
これを伝えるのが俺の仕事なんだよ
どうも、残業の多い開発部署に対して、人事部から苦言があったようなのです。そして、それを ”そのまま” 現場に伝えていたのです。
だから「俺に責任はない」と言いたいようでした。
◎伝言係という仕事はない
マネージャーの仕事に「伝言」はありません。
マネージャーの仕事は、現場と会社を ”繋ぐ” ことです。
もし会社からの指示が現場の状況と合致していない場合は、その旨を会社側に伝え、交渉しなければなりません。
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現場が効率的に動けなければ、当然ながら会社の利益にもつながりません。
現場の状況を伝え、会社の方針と現場の状況が一致するように努めるのもマネージャーの仕事です。
また、会社の指示を現場に伝える場合にも、
”なぜ指示に従う必要があると思ったのか?”
というマネージャー自身の考えを説明する必要があります。
《それはマネージャーの言葉になる》
マネージャーの口から指示を伝えた以上、それは「マネージャーの言葉」であり、「マネージャーからの指示」になります。
これが意識できないマネージャーは、最悪の場合、
「倫理的に NG な指示を出しても、何の責任も感じない」
という組織の腐敗の原因になり得ます。
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このようなマネージャーは、組織の結果に対しても責任を感じてない場合が多いのです。