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苦手だった経験を糧に!「人生に役立つお片付け」をアドバイス【修了生インタビュー】

整理収納のコツを伝えるアドバイザー「nico works」として活動する木山 祥恵さん。明朗快活に答えてくださる姿から、思考もスッキリと整理されていることが伝わってきます。

そんな木山さんですが「MyWork わたしのしごとプロジェクト」で学ぶ中、事業をどう進めるか方向性に頭を悩ませたこともあったといいます。しかし次第に自分の軸が見つかり、現在は次のステップに進む準備中の様子。木山さんが受講を通して「片付け」の方向性を見つけていったその過程や「片付け」から伝えたいメッセージ、家族への思いをお伝えします。

MyWorkは、小さい頃からずっと苦手だった「片付け」

__木山さんが考えているMyWorkはどんなことですか?

「片付け」を自分の事業にしたいと思っています。「整理収納アドバイザー」の資格を取得したのは2019年。県内外の講座を受けて勉強し自宅で実践しているうちに、「私も伝える側になりたいな」という思いが出てきて、一気に1級の資格を取得しました。

当初、片付けについて伝える対象は子どもや子育て世代の方、片付けが苦手な女性と考えていました。でも現在では、地域の方たちの困りごとも解決できるように取り組んでいきたいと思うようになりました。アンケートを実施していろんな声を集めているところなので、その結果から今後の展開を考えていこうと思っています。

__なぜ、「片付け」を事業にされようと思ったのですか?

実は私自身、幼少期から片付けが苦手でした。でも、以前勤めていた職場で、整理収納アドバイザーの資格をお持ちの方がいて、片付けのメリットを聞いて開眼したんです。「私が苦手だった片付けってこういうことだったのか」と、理論的にわかるようになりました。

この大人になってから片付けができるようになったという経験を元に、片付けが苦手な女性や、仕事や子育て中でやることが増えて手が回らない方に、アプローチできたらと思うようになりました。

私には子どもが2人いて、「片づけなさい」とそれまで何度も言ってきたんです。だけど、自分が片付けが苦手だったからこそ、その言葉を子どもたちに言うことに申し訳なさもありました。自分自身、言われることも嫌でしたし……。子どもたちに、片付けをおもしろく楽しく教えられる自分でいたいという思いがあったんです。

プロジェクトを通して悩んだからこそ、しっかり固まった軸

__「MyWorkわたしのしごとプロジェクト」に応募した経緯を教えてください

以前から、もっと子どもと過ごす時間を取れる働き方ができないかと考えていました。そんなときに、今回のプロジェクトのことを知ったんです。募集のメッセージを読んで、背中を押してもらった感じがして。「これが自分の本当にやりたいことだ!」と思いました。

数年前にも事業を開始できそうな機会があったのですが、その時はスタートさせるまでには至らなかったんです。その後も働きながら、自分のやっていきたいことや、子どもとの時間を大切にしながらどのように事業をしていきたいかなどを考え続けていました。

そんな思いや考えを家族に伝えると、家族みんなが応援してくれたんです。自分が思いを持って事業に取り組んでいることを、子どもに背中で伝えられるようになれたらいいのかなと考えて、プロジェクトに応募することにしました。

__参加してみてどうでしたか?

同じように事業をしようとする同期の受講生の熱意に刺激をいただきました。特に最初の「オリエンテーション」で、みなさんの思いや今後の夢などを聞けたのがとても印象的でした。素敵な面を知ることができましたし、事業はそれぞれ違えど、「仲間がいる」とわかったことが大きかったですね。

各講座のワークのあとに、受講生がそれぞれの思いを発表する機会が何度かありました。その発表に対して「ここがよかったよ」「そういう思いがあるんだね」と、帰り際にはお互いに感想を伝え合うことができました。普段の生活で褒め合う機会ってあまりないと思うんですよね。それができるMyWorkのプロジェクトの雰囲気はとてもよく、参加して幸せな気持ちになれました。

__他にも印象に残っている講座や受講しての気づきはありましたか?

自分のやりたいを見つける・言葉にする講座」の中であった、事業の「軸を立てる」ということに一番頭を悩ませました。講座を担当する佐々木 よしみさん(プロジェクトの企画運営を担う「合同会社cocoto」と「一般社団法人スペースソラ」を運営)から「自分が事業で伝えたいことをするのも大切。そして、自分の軸さえブレなければ、求められていることをすることも大事だよ」と言われたんです。

それまでは、地域の方たちに求められることとして「生前整理」を思いついても、「生前整理についてアドバイスをするには、私はまだ若いかもしれない」と考えていました。でも佐々木さんの言葉を受けて、今は「片付けの観点から生前整理のアドバイスをしてほしい」という要望があれば、喜んでやりますという考えに変わったんですね。

求められていることであるなら事業としてやっていきたいと思うようになり、ほかにも「片付けの訪問サービス」にも取り組み始めました。以前は「人のお宅にお邪魔してお片付けのアドバイスが私にできるのかな」という思いがあったけど、「おうちに来てもらって収納の相談をしたい」という人もいたんです。自分の価値観だけで決めてしまうのではなく、みなさんが求めていることや困っていることなど、ご意見を聞いて進めることの大切さを感じました。

今後は、事業の軸は立てるけれど、やりたいことと求められていることのバランスを考えながら柔軟にしなやかに進んでいきたいと思っています。

「片付けは人生の選択に役立つこと」を地域の人や、子供たちに伝えたい

__今後の夢や目標はどんなことですか?

鳥取県内や地域の中で、「片付けといえば木山さん」と存在を認知してもらうことです。片付けで困って整理収納のアドバイスを求めている方に、そんなふうに思い出してもらえる存在になれたら嬉しいですね。

そして、自分の強みを活かして仕事をする私の姿を見て、子どもたちが育っていってくれたらいいなと思っています。今後は、地域貢献の一つとして学校などの教育機関でも片付けの授業をしてみたいなとも考えていて。その姿も、子どもたちに見てほしいですね。

「片付け」というと「物を捨てる」ということにフォーカスしがちですが、「片付け」とは「選び取ること」。小さな頃から片付けの仕方を身に着けておくと、自分が大きな岐路に立ったときにも選ぶ力がつくんです。

片付いていると余裕も生まれるし、いろんな場面でスタートダッシュが切りやすく、人生にも役立つ。そういうことも伝えていきたいと思っています。

__最後に、事業をする上で特に大切にしたいことを教えてください

人にも自分にも誠実でいること、「誠実さ」を大切にしたいですね。

事業を始めるきっかけは、私が片付けが苦手だったということ。その過去があるからこそ、苦手に感じている人の気持ちがわかると思っています。片付けのお手伝いをしたり、講座を開いて教えたりする時も、「片付けが苦手だった自分」を忘れず、相手の気持ちに寄り添ったサービスができるようになればいいなと思います。

「プロジェクトを通して、いいご縁をいただいています」とお話しくださった木山さん。地域の人の声を聞くためにアンケートを実施するなど、どんどん挑戦をされています。前向きに行動されているからこそ、新たな出会いにも恵まれているのではないでしょうか。

「片付け」という苦手だったことを乗り越え、お仕事にされる木山さんの姿には私も勇気をもらえました。そんな木山さんと一緒にお片づけできたら、部屋も心もスッキリ明るくなりそうです。


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