ヒルシュスプルング病という病気
ダウン症をもつ我が家の次男坊。
動脈管開存症や心室中隔欠損症(手術にて根治済)、甲状腺機能低下症(チラージン服薬)などの合併症も持っているのですが、次男坊の生き方に最も影響している合併症が、ヒルシュスプルング病です。
こちら↑のサイトに詳しい説明はあるのですが、私が誰かに伝える時には、「大腸に神経がなくて便が出せない疾患。消火栓のホースみたいな状態」という感じで説明してます。
胎内にいる時に腸の神経が作られるのですが、上から作られて肛門までたどり着くそう。どこまで作られたか(=どこからが作られずに残ったか)によるので、ヒルシュスプルング病といっても10cm程度の短い人もいれば、大腸全部の人や大腸小腸両方ともという人もいる。
国で難病指定(18歳未満だと小児慢性特定疾患、18歳以上は難病指定)されるのは、全結腸型(大腸全部)と小腸型(大腸全部と小腸の1部~全部)となります。
さて、ウチの次男坊は、ヒルシュスプルング病(全結腸型)です。
生後すぐから症状はありましたが、確定診断されたのは2歳頃でした。
24時間経っても胎便(産まれてすぐの便)が出ず、ダウン症の疑い&呼吸も安定しないため、保育器に入ったまま救急車で大学病院へ転院
(次男の産まれて初めて乗った車が救急車となりました…ちなみに、付添いの長男も初救急車体験)
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処置で胎便を出してもらう。さらに、全身の検査。動脈管開存症のための投薬→手術も。SpO2の値が許容範囲となったため退院。
便が出ない時の応急処置として、グリセリン浣腸とブジーの方法を教わる。
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しばらくは在宅で過ごすも、ミルクの飲みが少しずつ減り、明らかに飲む量少ないし吐くなと思って診察してもらうとそのまま入院。
腸炎を起こしてたのに、泣いたりしない(知的障害の怖いとこ)ので気づきにくかった…生死に影響するレベルの貧血でもあったため、輸血して一命を取り留める。「この2~3日がヤマ場」といわれるぐらい危なかった。
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そのまましばらく入院。数ヶ月単位の絶食&点滴生活で体重も激減。腸炎の回復後は、エレンタールを経口摂取、その後ミルクも飲む。心臓の手術に耐えられるように体重を増やす。排便は肛門に挿した管から出す。
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生検(身体の一部を切り取って検査)するも傷口が悪化したため、ストマー(人工肛門)増設。結果、ヒルシュスプルング病(全結腸型)の確定診断
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心室中隔欠損症の根治手術
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ストマー閉鎖&大腸全摘出
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浣腸と週1回の洗腸でケアをするも、腸炎(&貧血)で何度も入院。オリゴ糖やサンファイバーを試して腸内環境を整える
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週3回の洗腸でケア。消化の悪い食品(キノコや海藻類、食物繊維の多い食品)の摂取を極力避けることにする
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少し落ち着いたため、週2回の洗腸と、時々ブジーでケア。排液に出血があるため、炎症があるとの見立てでペンタサ処方
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内視鏡検査したら、小腸内に腫瘍が多数あり。クローン病っぽい症状だが、病理的には違うらしい。ヒュミラの投与を始める
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脱毛するほどの栄養障害は解消されたものの、想定ほどの改善はみられないため、アザチオプリンの投与開始
と書き出してみましたが、8年弱の人生で手術4回・入院のべ2年・毎日4種類の薬服用(もっと多い時もあった)…と、医療の進化がなかったら、生きてるかすら疑問なレベル。
そんな経緯もあって、もうかなり頑張っていると思うので、生きていればイイ!自立できればなおイイ!!ってことで、本人にとって無理なく過ごせそうな支援学校を就学先として選びました。
次男坊の場合にはどこがどう悪いのか?何がツラいのかを言語化できません。大腸がないことでの困り事や、治療や処置に関しては、同じ病気・似た病気の方の経験談を参考にさせてもらったりしてます。主治医との何気ない会話で情報をもらうこともあるのだが守秘義務もあるのであまり詳細を知ることはできず、こんな人もいるよという話に留まる。けど、書いてみる。
・同じ病状なら生涯ストマー生活という選択もある。その方が腸炎は起こしづらい。(ウチの次男にはストマーの管理やメンテが厳しそうなので先送り)
・大腸がないことで液状の便が漏れ出ることがあるため、学校生活で理解されないこともある。
・シモの話となるため、話題にしにくい。周囲に相談しづらい。
あとは、この作品↓も参考にさせてもらってる。
潰瘍性大腸炎を患って大腸を全摘出している漫画家の闘病記。ギャグマンガ作者(なんだと思う笑)なので笑いが多い作品なのだが、使っている薬やストマーのことなんかは、とても親近感がある…ありすぎる笑
と、ヒルシュスプルング病と息子について書いてみました。誰かひとりでもヒルシュスプルング病という病気を知ってくれたらいいなという想いを込めて。
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