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オスティア / Ostia

デザイナー:Chuo Totsuca
アートワーク:Sai Beppu, Rocinante Urabe
出版社:uchibacoya
プレイ時間:80~150分
プレイ人数:1~4人

参照:Boardgame Geek

■ゲーム内容

大海原を進み、様々な都市に交易所を作ったりして発展させていくゲームです。基本システムはマンカラになります。

各プレイヤーはゲーム終了の条件を満たすまで時計回りに手番を行います。手番には手元のマンカラからエリアを1か所を選び、種まきを行います。

マンカラの各エリアには、アクションが紐付いている他に、そのエリアで産出できる資源も紐付いています。例えば、船を作るアクションエリアであれば、木を産出すると言う効果も紐付いてます。

各エリアでは、アクションと資源の産出を行う。エリアに置かれたキューブはストックしてる資源の量。

そして、種まきを行う際は最初に選んだエリアで、そこにある船の数だけそのエリアの資源を産出します。例えば、先ほどの船を作るアクションエリアを選んだなら、そこにある船の数だけ木を産出すると言った具合です。

その後、種まきの要領で時計回りに1つずつ船を置いていき、最後に船を置いたエリアのアクションを実行します。資源を生産するエリアとアクションを行うエリアは通常異なりますが、船が6つあるエリアはちょうど1周するので、資源生産→それを使ってアクションができます。

アクションは5種類です。

<オスティアのアクション(生産物)>
・船の移動(許可証の生産)
・船の建造(木の生産)
・注文の達成(麦の生産)
・交易所の建設(石の生産)
・交易の実行(お金の獲得)

船の移動はメインボードで船を進めます。船には4つのルートがあり、途中で早取りのボーナスがあったり、止まると資源の貰える中継地や交易所を作れる都市があり、最終的には終着地点にたどり着きます。

中継地に泊まる船。その先の点線から先が外洋。

また、少し進んだ所に外洋のラインが設けられています。船がどこまで進んでいるかは、他のアクションにも影響します。移動には許可証が必要です。船は終着地点に到達することで、様々な物の勝利点を底上げしたり、名誉点と言われる点数を獲得します。

右上にあるのが、船と交易所。作るためのコストは少しずつ上がっていく。

船の建造はマンカラの種を増やします。木を支払うことで、マンカラの任意のエリアに船を追加します。また、メインボードの船が外洋に出ていれば大きい船を作ることもできます。こちらは生産時に船2つ分の役割をします。また、大きい船はマンカラのいずれかの船と交換し、交換した船はメインボードに配置します。この船は移動アクションで使うことが可能です。また、こちらも規定の数作る事で名誉点が貰えます。

注文の達成は麦を支払うことで、注文カードを獲得します。注文カードには即時で貰える資源とおじとおばが描かれています。おじとおばは、ゲーム終了時に猛獣、珍獣も合わせてセットコレクションによる得点が入ります。また、ワイン壺もこれによって手に入れる事ができます

右が注文カード。下に描かれたおじとおば、航海によって得られる猛獣珍獣のチップを合わせてセットコレクション。

続いて、交易所の建設。交易所は自分の船が停泊しているもしくは通りすぎた都市に交易所を作ります。交易所を作ることで、その都市に置かれたタイルの効果を使うことが可能です。効果は即時に資源などを得られたり、交易アクションで割安に変換が行える永続効果が貰えたり、ゲーム終了時に勝利点となるような物が貰えたりします。

また、都市にコマを置くとその都市のモニュメントを獲得します。これは個人ボードのマンカラに置く事で、資源の産出量を増やしたり、生産コストを軽減する永続効果となります。

上がコインで買える特殊勝利点カード。下は注文カード。

最後に交易の実行。こちらは都市に交易所があれば、その効果をここで使うことでコインを資源などに変換が可能です。また、条件を満たしていれば早取りの特殊勝利点カードをお金で買う事もできます。ちなみに、これ以外でもフリーアクションで3金を任意の資源に変えることもできる。

さて、アクションエリアの最後の1つ。こちらのエリアでは資源は産出しませんが、移動・造船・注文・建設のどれか1つを選んで実行します。また、その後でこのエリアにある船で種まきを行い、最後に種をまいたアクションを追加で実行する事ができます。ダブルアクションなので純粋に強いですね。

ゲームの終了条件は複数あり、船が執着地点に規定の数到達した、交易所や船を全て作った、ワイン壺がストックに無くなった、誰かの名誉点が最大になったのいずれか1つでも達成されたらフラグが切られます。手番が同じになるようにプレイを行って終了です。

得点計算では、名誉点の値によってワイン壺、交易所、船の素点を決めます。さらに終着点や都市に交易所があることで、さらに素点が上がることもあります。さらにはセットコレクションの結果なども足し合わせて、最も得点の高いプレイヤーが勝利します。

■遊んだ感想

少し緩く遊びやすさを重視したハイブリッドなマンカラ。

マンカラを利用したゲームの中には、『クルセイダーズ』に代表される種を巻く起点のアクションを実行するタイプと『トラヤヌス』のような種まきの終点のアクションを実行するタイプの2種類があると思っていますが、このゲームは両方のハイブリッドと言う感覚でした。

ただ、産出する資源はストックができたり、アクションの中にオールマイティのようなものがあったりと、複雑になりすぎないような工夫がされているように思います。

マンカラを軸に据えたゲームは比較的この種まきをどの強さでどのタイミングで行うのかが面白さであり、複雑になりがちな部分でもあるかと思うのですが、このゲームはハイブリッドな仕組みを取り入れながらも、思考する量は他のマンカラゲームと比べると少なめになるのかなと言った印象です。

次々と執着地点まで到達するプレイヤーの船。上のパラメータは各種トークンの素点となる名誉点。

マンカラを重視すると、アクション自体を比較的簡単なものにしないと重たくなりすぎてしまう事も考えられるわけですが、個人的にはアクションの内容自体が淡白過ぎるような気がします。


ルールの複雑さ  :★★★★★☆☆☆☆☆
駆け引き     :★★★★★☆☆☆☆☆
運の要素     :★★★★☆☆☆☆☆☆
おすすめ度    :★★★★★★☆☆☆☆
自分は好きですけ度:★★★★★★☆☆☆☆

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