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僕の昭和スケッチ

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「僕の昭和スケッチ」は、昭和レトロを描いたもりおゆうのライフワーク画集。昭和の思い出を絵と文でお送りしています・・・毎週月曜更新予定(祝祭日を除く)。
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2024年6月の記事一覧

物置から出て来た古いアイロン

「僕の昭和スケッチ」画241枚目 僕の実家では台所から裏庭に出たところに物置があって、中には雑多な古道具が打ち捨てられたように置かれていた。 ある時、そこから古いアイロンが出て来た。 見ると、所々に錆が入っておりコードの接続部にもガタがきていてアイロンとしてはもはや使えない代物だった。 それを見つけた経緯は忘れてしまったが、今思えば電気式だったので戦後の復興初期のものかと思う。 ちなみに、こんなふうに人間に打ち捨てられた古い道具(もの)には積年のうちに人への怨みが宿

昭和のレトロマッチ箱を描く③

「僕の昭和スケッチ」画240枚目 僕は昭和の時代のマッチ箱を描くのが好きだ。 デザインが可愛く、レトロ感もあり、描いていて楽しいのだ。 今回でシリーズ第三弾になる。 上の黄色い正四角柱のマッチなども懐かしい。 その左側のマッチもお寿司屋さんの定番デザインで全国に似たようなマッチ箱が幾つもあったように思う。 昭和のサブカルチャーだったマッチ君たち。 コレクションしている人もいらっしゃる。 わかる気がする。 懐かしいサブカルチャーだ。 第4弾をどうぞお楽しみに!(笑)

「母の裁縫箱は魔法の箱」

「僕の昭和スケッチ」画239枚目 僕は母親の裁縫箱を見るのが好きだった。 古びた木製の箱で色んなものが入っていた。 こんな所にと思う所に小さな引き出しが付いていたり、指先で引っ掛けて開ける秘密の蓋があったり、背面には定規を収める工夫がされていたり、、、 その中にありとあらゆる裁縫道具が詰まっていた。 それは、まるで魔法のカラクリ箱のようだった。 その裁縫箱の側で母親が針仕事をするのを見ているのが好きだった。 「ゆうくん、針が刺さると体の中にどんどん入ってしまうから針に