見出し画像

【おすすめ海外ミステリー10選】ワーママがここ2、3年で読んだ作品から紹介します。

ミステリー大好き、フルタイム勤務ワーママ、みりーほです。
今日も暑いですね。北海道も蒸し暑いです。

今日は、私がここ2、3年で読んだ海外ミステリーから、ベスト10作を選んでご紹介します。

英語学習が好きで、仕事でも使っているため、翻訳ミステリーを読むのが、昔から好きです。

古典的名作を紹介しようかとも思ったのですが、さらっと読めるここ最近のミステリーを紹介しようと思います。

ここ2,3年に私が読んだというだけで、発売年はもっと前の作品もあります。ご承知おきください。

もしよかったら、お盆休みに手に取って読んでみてください。

ネタバレなしですので、安心して読んでください。


①『そしてミランダを殺す』ピーター・スワンソン

最後まで、ずっとハラハラして、ページをめくる手が止まらない作品。

妻ミランダの不貞により、彼女を殺そうとするテッドに最初のうち同情してしまいますが、
それが作者の罠でした。

協力者のリリーに不穏な雰囲気が漂い始め、驚愕の真実に辿り着きます。

この作品を読んで、すっかりスワンソンのとりこになってしまいました。

『アリスが語らないことは』『ケイトが恐れるすべて』『だから、ダスティンは死んだ』『8つの完璧な殺人』を読みました。

②『8つの完璧な殺人』ピーター・スワンソン

スワンソン作品から、もう一作。

ミステリーファンにはたまらない、古典ミステリーへのオマージュ作品です。

今、私が書いているような、「ミステリー8選」を10年前に書いた、ミステリー専門書店の店主マルコムが主人公。

ミステリー専門書店なんて、若竹七海さんの葉村晶シリーズを思い出して、ワクワクしちゃいましたよ。

マルコムの選んだ8つの作品そっくりの殺人事件が起き、担当刑事がマルコムを訪れます。

果たして、犯人はなぜマルコムの書評通りに事件を起こすのか。

作品全体に漂う、スワンソン作品恒例の、不気味で暗い雰囲気が、「いったい何が起こるのか」と、読者を惹きつけます。

私がミステリーにはまる原点となったアガサ・クリスティーの作品が2つ、物語の鍵となります。

1つは『ABC殺人事件』で、これはあらすじでも紹介されています。

もう一作は、最後にわかるので、ここでは触れないでおきますが、とても重要な鍵になります。

クリスティーファンには、「そう来たか!」と思わせる内容だと思いました。

③『自由研究には向かない殺人』 ホリー・ジャクソン


ピップシリーズ3部作(+スピンオフ1作)の第1作目。

イギリス郊外の町に住む、ティーンエイジャーであるピップが主人公。

同級生サルが、ガールフレンドである失踪したアンディーを殺害したことを苦に自殺したとされる、5年前の殺人事件を、高校の自由研究課題として再捜査するという物語。

ピップは、幼馴染の優しい性格であるサルが犯人だとは信じていません。

絶対に本当の犯人がいると確信しています。そして、失踪したままのアンディーを見つけるという使命感も感じています。

ピップの捜査が面白いのは、ティーンエイジャーらしく、SNSやポッドキャストを利用するところ。捜査状況はスプレッドシートにまとめています。

ワードやエクセルではなく、スプレッドシートなんだ!と妙なところに感動。

よせばいいのに、捜査状況をポッドキャストで配信し、危ない目に遭います。なんて向こう見ずな。

実際に麻薬の売人宅に乗り込んでいったり(そんなわけないと思いますが)、行動力もすごい。

サルの弟、ラヴィ―の助けを借りながら真実にたどり着くまでに、何度もどんでん返しがあります。分厚い文庫ですが、読み応え十分です。

2作目、3作と、ピップと仲間たちの協力関係がより強固になります。

飽きさせないストーリーと、社会的な問題を考えさせる内容です。特に3作目は問題作と言っていいでしょう。

ぜひ3作とも読んでみてください。

スピンオフ作品については、過去に感想文記事を書いていますので、よかったら読んでみてください。

④『処刑台広場の女』マーティン・エドワーズ

この本に関しては、過去に書評を載せていますので、ぜひ読んでみてください。

新聞記者ジェイコブと名探偵レイチェルシリーズ2作目である『モルグ街の客人』が、すでに発売されています。早く読みたい!

⑤『頬に哀しみを刻め』S・A・コスビー

この本に関しても、過去に書評を載せています。ぜひ読んでみてください。

『頬に哀しみを刻め』に続く、最新作はこちら。またまた手に汗に握るクライムサスペンスのようです。これも早く読みたい!

⑥『時は殺人者 上・下』ミシェル・ビュッシ

『恐るべき太陽』の叙述トリックも良かったのですが、個人的には、『時は殺人者』のほうが、ハラハラさせるスピード感がありました。
感想はこちらに載せています。

『恐るべき太陽』も名作ですので、ぜひ読んでみてください。私の書評はこちらです。

フランスでは人気作家だそうですが、あまり日本では翻訳されていないみたいです。

⑦『ネヴァー・ゲーム』ジェフリー・ディーヴァー


いわずと知れた、かのリンカーン・ライムシリーズを生んだジェフリー・ディーヴァーの最新シリーズ。主人公は懸賞金ハンター、コルター・ショウです。
こちらに1作目の感想を書いています。読んでみてください。

さらに、2作目の感想はこちらです。

3作目、『ファイナル・ツイスト』は、購入済みです。読んだら感想を投稿したいと思います。4作目の『ハンティング・タイム』の刊行されているので、読みたいと思っています。

ジェフリー・ディーヴァーは、本当に多作の作家ですよね。ペースが速い。

⑧『ポー殺人事件』ヨルゲン・ブレッケ

初めての、ノルウェーミステリーでした。

アメリカとノルウェー、16世紀と現代を行き来する物語。

最初に殺害されるポー博物館館長が、あまりにもひどい殺され方をするので、びっくりしてしまいましたが、クレイヴン作品の殺され方よりはマシです。

16世紀の場面でも、グロテスクな表現が満載でしたし、ノルウェーの刑事に関して男女描写があるので、苦手な方もいるかもしれません。

賛否両論ある作品というのは、私は色んな意見があって好きです。

ノルウェーに関して、全く知識がないので、こういう国なのかな、と想像しながら読むのが楽しかったです。

全体的にカオス感がありますが、後半はスピード感がありました。

⑨『ストーンサークルの殺人』M・W・クレイヴン

昨年、ぎっくり腰になった時、動けないのをいいことに、一気に3作目まで読んでしまった中毒性のある作品です。

エルキュール・ポワロの大ファンである私は、とにかく、刑事や探偵のキャラクターが立っている作品が好きです。

この作品の主人公、ワシントン・ポーと、バディーであるティリーの対照的なキャラ設定が、とても魅力的です。

ポーは、昔気質の、靴をすり減らして捜査するタイプの強引な中年刑事。気性が荒く、多少手荒なこともいとわないタイプのため、これまで様々な問題を起こしています。

対してティリーは、対人関係が苦手で、言葉を文字通りに受け止めてしまう発達障害をもつ若い分析官。その実、天才的な頭脳を持ち、情報技術においてはギフテッドの能力を発揮すると、右に出るものはいないという人物。

社会性がなく、人付き合いを避けてきたティリーの能力と優しさを見出し、守ってあげる、お兄ちゃん的なポーでしたが、いつしか、ティリーがポーを支える存在になっていきます。

この二人の関係性が深まるとともに、猟奇的な事件の糸口が見つかり、お互いの得意分野を生かすことで、事件が解決に向かいます。

ポーとティリーが男女の仲にならずに、信頼し合う友人関係を築いているのがいいんですよね。

2作目『ブラックサマーの殺人』3作目『キュレーターの殺人』4作目『グレイラットの殺人』に続いて、ついに5作目『ボタニストの殺人』が8月21日に発売されます。楽しみです!

同じ作者の新シリーズ、『恐怖を失った男』も購入済みなので、また感想を載せたいと思っています。

⑩『真夜中の密室』ジェフリー・ディーヴァー

いわずと知れた、リンカーン・ライムシリーズ15作目です。コルターショウ作品と一緒に語るべきでしたでしょうか。読んだ作品を思い出しながら書いているため、最後になりました。

このライムシリーズを読み始めたきっかけは、爆笑問題の太田さんが、このシリーズのファンだという情報を夫から聞いたからでした。

読書家の太田さんが好きな海外ミステリー作家の作品を、ぜひ読みたいと思い、読み始めました。

これまで、『ボーン・コレクター』、『コフィン・ダンサー』、『エンプティ―・チェア』、『石の猿』、『ウォッチ・メイカー』、『ブラック・スクリーム』、『カッティング・エッジ』を読みました。

『真夜中の密室』はリンカーン・ライム3年ぶりの最新作です。

四肢麻痺の科学捜査のプロ、名探偵リンカーン・ライムと、妻である、狙撃のプロ、アメリア・サックス刑事のバディー作品シリーズです。

今回の敵は『解錠師(ロック・スミス)』。どんな鍵も開けてしまう、ロックスミスの登場に、これは、もしや『ウォッチ・メイカー』の再来では!とビビりながら読みました。

『ブラック・スクリーム』でもそうでしたが、ディーヴァー作品は、タイトルにするような本命の犯人とは別に、いわゆる伏線が満載なので、どんでん返しも複数回あります。

今作も、『ロック・スミス』が登場する前から、ライムの立場を脅かす出来事が起き、何が本命の事件なのかわからなくなるくらい、色々な事件が起きまくります。

最後のまとめかたが、いつも鮮やかで、「読んでよかった」と読者に思わせてしまうディーヴァーですが、今作もそうでした.

スッキリ爽快な気分になります。

ちなみに、『ウォッチ・メイカー』は、ライム中期の作品ですが、それ以降の作品に影響を与え続けている犯人(ウォッチ・メイカー)が出てきます。
後期の作品には、この犯人の影がちらついています。この作品は、読んでおいた方がいいと思います。

なんと、この『ウォッチ・メーカー』の関連作と思われる『ウォッチメイカーの罠』が今秋刊行予定だそうです。
ぜひとも読みたいと思います。

長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集