怖れは愛を覆い隠す
今朝、空を見上げたら曇り空だった。
灰色一色かと思いきや、その灰色の雲がゆーっくりと、ジーッと見ていないと分からないくらいの速度で流れていた。
しばらく寝転んで眺めていると、灰色の雲が途切れた隙間から白い雲が現れ、その背後に青空が見えてきた。
みるみる明るくなったり、また覆い隠されたりと、とても幻想的だった。
そのとき、
野口嘉則先生の著書である「3つの真実」、
その中に書かれている言葉を思い出した。
「愛がないのではない。怖れがその人間の心を強く支配したときに、愛を覆い隠してしまうのじゃ。平気で悪事を働くように見える人間も、愛が隠されているだけじゃ。
全ての人間には愛がある。そして、人間の心の中に愛があるのは、人間を生かしている宇宙の本質が愛だからじゃ。」
この言葉に出会ったとき、とても救われた。
自分の怖れの奥には愛があるんだ、そう安堵した。
また同時に、許せなかったあの人も同じなんだ、愛があるんだと、その人に対する思いが穏やかなものに変わったことも、とても嬉しかった。
ないんじゃない、ある。
覆い隠されているだけ。
そして、見上げていた空は、またしばらくして灰色の雲に覆われてしまった。
ただ、灰色の雲の奥には、真っ白な美しい雲と真っ青な空がある。
そんなことに思いを馳せながら眺める空は、
いつもそこにある空なのに、今朝は特別なものに感じた。
朝から気分が上がるし、灰色の雲から現れる明るい景色を思い出す度に、1人にんまりする良き一日だった。