院長雑感について
診療所長なので、肩書きを書くときにはいつも所長と書いているのだが、スタッフも患者さんもショチョウとは言わずに、院長と呼ぶので、そんなものなのかなと思っている。以前に患者さん達と勉強会をしていた頃、みなちゃんとした発表をするのに、わたしが特にまとまりのない感想のようなレポートを出すと、「また院長雑感ですか」と笑われていた。そういう楽しい想い出があって、こういうタイトルになっている。
コロナウイルスが流行するようになって、以前のように気軽にまた勉強会をすることもできなくなったし、かといってまとまった論文や単著を仕上げるだけの仕事のゆとりも充分ではないので、前だったら勉強会の雑談にする程度のちょっとしたことを、ここで書いてみようとおもう。
当然ながら、論文の場合に求められるような精度のものではないし、いち開業医の日々の感想文のようなモノだから、科学的根拠に乏しい発言もある。また、あるひとに役立つ情報が、別の人にとっては役に立たないか有害であることもあるだろう。ただ、”ツバメが低く飛んだら雨”のような不確実な話でも、あるいはそれに対して各自が疑問を持つためのきっかけとして、患者さんや精神科医・公認心理師等の同僚のひとたちにとって、少しでも役立つことがあったら有難いという気持ちもある。
*2021年に開始された「院長雑感」シリーズは、2024年に「明神下_精神神経学雑感」に改題されました。これらのテキストは、クリエイティブ・コモンズ 表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際 ライセンスで提供されています。