マリオの広告【JR】
JR車内の広告で最近流れているスーパーマリオのゲーム。
象になったマリオが、高いところにあるコインを取るために花に水をあげて成長させて登って取る、みたいなシーンが流れているんだけど、そのときに真ん中の花の上に『ありがとう』ってテロップが表示される。
マリオは別に『花のために』水をあげたわけじゃない。
我がために、コインを取るために花に水をあげたわけだ。
花は枯れそうだったのかもしれない。水をもらい成長して生き延びることができた。
そして花は、誰から水を与えられたのかに気づいていない。
だって花は、正面をみているから。
花はマリオの存在に気づいていない。気づいたら水が与えられて成長した、『ありがとう』は誰かに向けて放たれた言葉で、『ありがとう』はマリオにも届いていない。だってテロップは正面向きに表示されているから。
そういう、自分のために行ったことが知らずのうちに誰かを救っていて、救われた人は誰に救われたのかよくわかってないけど『ありがとう』を口にする、っていうことがいろんなところで起きてほしいなあ、って思ったりした。
まあ、あのマリオは広告だから対象のない『ありがとう』だけど、実際にゲームをプレイすれば、花の視線も感謝の対象も、プレイヤーになっちゃうんだけどな。
なんだかもったいない気持ち。