本朝食鑑にある味噌の効能と役割
『本朝食鑑』(元禄10年 人見必大著)には、味噌について次のような記述があります。
味噌は「調味料の中で重要なもの」とされ、日本の食生活における中心的存在。
栄養価があり、五臓を養い、体力を増進する効果がある。
特に寒い季節や体力が低下した際にも役立つ。
<原料と製法>
味噌は大豆、塩、麹から作られ、製法は各地方によって異なり、多くの種類の味噌がある。
<健康への影響>
味噌汁は体を温め、日々の飲用が健康を保つ。
発酵食品であるため、消化を助ける力があり、胃腸を整える。
『本朝食鑑』は、江戸時代に人見必大によって著された、和食文化と薬学に関する代表的な書物。
日本における食品や食文化、薬効について詳細に記述した文献として評価されています。
著者の人見必大は江戸時代の医師・儒学者で、食物が身体や健康に与える影響に注目し、薬学的視点から食材を研究しました。彼は学問的背景を基に、日常の食材を単なる栄養源としてではなく、「健康を守るための資源」として捉えています。