知って得する医学情報② ー長引く咳編ー
今日は、診察した患者さんから得た学びです。
風邪の後に咳だけが長引くことがある方、いると思います。
安易に「咳喘息」と診断することの危うさを今日教えてもらいました。
遷延性咳嗽とは?
上気道感染後に3週間以上続く咳のこと。
原因で多いのは咳喘息という事なのですが。
痰がある場合は、基本的に咳喘息とはならない、ということ。
その概念が私の中になかったので、
1か月前に咳喘息と診断した患者さんから、
「調べたら、咳喘息は空咳になるってあったんですけど、私は痰が絡む咳なのですが…」
と言われても、
「吸入ステロイドで良くなっているなら、引き続き使ってくださいっ!
痰の切れをよくする薬と鼻水の薬を出しておきますから!」
と、ごり押してしまいました。
答えは、以下です。
症状がすでに1か月以上続いていたので、
当院でできる検査として、胸部レントゲン検査や血液検査を行い、
副鼻腔気管支症候群の可能性を考慮し、
マクロライド系の抗菌薬投与を考慮しなければならなかったのです。
受診の敷居の低いクリニックなのですから、
やはり、検査や治療の敷居も低くなくてはなりません。
診断が確定していなくても、
このままでは治らないんじゃ…
と思っている患者さんに対しては、
やはり検査をしたり薬を変えたりすることを考えないといけないという
基本的なことを改めて痛感した事例でした。
ここまで読んでいただいた方、ありがとうございます。
細く長く続けていきたと思っていますので、
よろしくお願いします!