ApogeeのDuetがオススメな理由
今回紹介するのはApogeeのDuetというオーディオインターフェース(以下AIF)です。
モニターした感想をパッとお答えしますと、低音は心地良く、キックのアタックは感度が高いです。全体的に主張強めの音質だと感じました。
ダンスミュージックやエレクトロ系の楽曲制作をする人には特におすすめです。
DACは高品位なESS Sabre32を使用しており、これはハイエンドのSymphonyI/Oも同様。機能性や拡張性は劣ってると言えども音は最高品質です。
Apple製品と親和性が高く、LogicProXをメインで使ってる方には恩恵があります。
ボリュームの調整は上面のファンクションノブで行います。入出力のGainはパネルに表示されるので視認性に優れています。見方としては左2つがinput、右2つがoutです。
ファンクションノブの斜め上にある2つのタッチパッドはミュート、ディマー、トグルなどの機能をアサインして使います。
付属のブレイクアウトケーブルを接続することによりコンボジャック入力、TRS出力を可能にします。
MIDI-USBの端子は、MIDIキーボードやフィジカルコントローラーをUSBケーブルで接続できます。PCのUSBポート埋めたくない人には嬉しいかも。
物によっては別途電源を使わないと供給が追いつかないです。私の持ってるMIDIキーボードの場合、49鍵は電源アダプターも使わないと動かなかったですが、サブの25鍵は問題なく動きました。
MaestroはDuetをPCもしくはiOSデバイス上でコントロールできるソフトウェアです。非常にシンプルなので、初心者の方でも操作面で困ることはないでしょう。
Input
まず驚くべき点はマイクのGainが最大75dbまで上げられるところ。他の同価格帯のAIFでもここは65db辺りが限界でしょう。
SoftLimitをOnにすることでサウンドに厚みや倍音が加わり、クリップを抑えながら理想の音量でボーカルやギターを録音することができます。
Output,Mixer
ヘッドホンアウトは出力回路が独立してるので、パフォーマンスの用途でも活用できます。例えばDJをしたい時、スピーカーとヘッドホンアウトをソフトミキサーに設定すれば、DAW上のトラックをミックス&モニターして、同時にメインスピーカーからも流せます。
ライブでの同期演奏なら、DAWで予め作ったオケとクリックを用意し、PAにOut1-2でオケを送りメインスピーカーから流してもらう。自分で聴くクリックはヘッドホンアウトのOut3-4から出せばOK。片耳で良ければ変換プラグでヘッドホン系統2つに分けて最大2人までモニター可能。
Device Setting
先に紹介したタッチパッドはここでカスタマイズします。Mute、Dim、Monoなど、左と右で好きな設定にできます。Dimは瞬時に音を小さく出来る機能です。スタジオでモニターしてる最中、メンバーに一言話したいって時に使うと便利。
Toggleはヘッドホンアウトのソースを変更することができます。ギターやボーカルの録音時に、ソースをミキサーに替えてダイレクトモニタリングの調整からレイテンシーを防ぐことができます。
DuetはLogicと親和性が高く、ハードウェア上の操作をLogicのミキサー画面で行うことができます。Gain調整だけでなく、ローカット、位相反転、ファンタムまで・・・!! 普段からギターやボーカルを録音する方には非常に嬉しい。
他のメーカーでも良いAIFはたくさん出てますが、Apogeeサウンドのダイナミック且つ低ノイズな音質、Maestroの無駄のないレイアウトとシンプルな操作性、またLogicとの相性の良さから私はDuetを選びました。
以下、豆知識。
iOSアプリのLogic Remoteを使うことで、iPhoneやiPadがリモートデバイスになってしまうんです・・・。最初は操作に手間取りますが、慣れてしまえばフィジカルコントローラーを使うよりも効率よく作業することができます。
※追記 2020年11月25日
残念ながら生産完了品のため、現行では入手困難となりました。