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2分で読める子育てエッセイ№957『坊主めくり』

ある日、中1の娘がこんなことを言い出した。
「学校で百人一首大会あるんだよね。その前にクラスで選抜があるんだけど、私、4位以内に入って代表になりたーい!」

代表? なにそれ、かっちょいい~! 全力で応援するよ!

「お母さん、念のために言っておくけど百人一首って上の句と下の句があるんだよ? 『天の原』って言われて『あ』の札を探したらだめだよ?」

さすがにそれくらいは知ってる。でも、百人一首といえば「坊主めくり」だと思っていたワタクシ。親子でちょっぴり百人一首格差を感じる。

まず娘はクラス選抜にむけ、対策をたてはじめた。

①「百人一首を覚える」

ですよね~。
学校で貰ってきたプリントを読み込む娘。自然と会話の半分が百人一首となり、気分は一気に平安貴族。

すると数日後、変なものを見つけるのが得意なダンナが、こんなものを勝手に注文した。

②「『お風呂で使えるポスター』

うそーん! なんでもあるな~。お風呂ポスター。
ただでさえ長い娘のお風呂時間が一層長くなること必須。オール電化のわが家に電気料金アップの危機! いや、そんなこと言っている場合か。


ポスターはまだか、まだかと待っていたら、さらに娘が謎のキーワードを言い放つ。

③「決まり字を覚える」

なにそれ、決まり字?
「全部覚えなくても『ここまで聞けば、取る札がわかる』という裏技なんてあるの? へぇ~。知っている人は知ってるおトクな情報」
時短最高! 主婦の家事と一緒じゃーんと思っていたら、娘が首を横に振った。

「ふつうにテストもあるから、結局全部を覚えないとだめなんだよね」
時短全否定、それは残念。
もはや母にできることは、邪魔しないこと。
「じゃ頑張って」
と立ち去ろうとしたその時、娘がニッコリしてこう言った。

④「みんなで次のお正月には百人一首をしようね!」

ひょーっ! 家族巻き込み系、実践が一番ってこと?
幸か不幸かわが家には百人一首がない。
するとこんな時だけフットワークの超軽い、ダンナがこれを見せびらかした。

⑤ 入門かるた・決まり字 色分け百人一首

うわっ。本屋で買ってきたの? 
まさか、みんなで覚えましょうねっていう流れ? と思ったら
「俺は、読み手をやりますので母よろしく!」
アッサリダンナは裏切った。

はるか大昔、百人一首を全部を覚えられなかったツケがやって来た。記憶力低下、やる気ゼロの今頃になって。もしや坊主めくりの逆襲?
とほほ

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まいまいまま(mymymama)
サポートありがとうございます!  迷わずお菓子を大人買いしますよ?怒りません? ありがとうございま~~~す  ε=ε=(ノ≧∇≦)ノ