痛風
人生で一番痛みを感じた記憶はなんだろう。
ピアスの穴を一日で0ゲージまで拡張したのも痛かったし、骨折して逆方向に向いた指を力づくで矯正されたときも相当痛かった、シンプルに虫歯も痛い。
ただ記憶とは都合よくできてるもので、痛かったと思えど頭の中で再現できない。一年経つだけで夏の暑さも冬の寒さも忘れるのと同じだ。
今回はきっとランクインするであろう痛みを経験したので忘れない内に文字に残しておこうと思う。
風が吹くだけでも痛い。
何を大袈裟に言ってるんだと思っていたし、発作が起きたとして痛いものの、決して何ともならないレベルだとは感じていなかった。
そう、痛風発作のおはなし。
以前より尿酸値が基準値を超えていると健康診断で指摘されており、足の親指が痛くなったことが何度かあった。
痛いは痛い、ただロキソニンを飲めば何とかなるので発作が治っても根本の治療をおざなりにしていた。
今回もじわりと右足の親指が痛み出し、来たな…という感じで市販のロキソニンを用意して迎撃体制を整えていた。
案の定、じわりとした痛みから突き刺すような痛みに変わったが、ロキソニンの効果で一先ずは歩ける状態を保つことができた。
たまたま仕事で外回りが多くかなりの距離を歩き回っており、最初は痛む右足を庇ったことで左足にも負荷がかかったんだと考えていた。
よくあることだとあまり気に留めず、左足に軽く湿布を貼って眠りについたが、夜中に激痛で目が覚めた。
左の足首が経験したことないほど痛い。
骨が折れたんじゃないかと錯覚する痛みが絶え間なく襲い、再び眠ることを許さない。
痛みの中、スマートフォンで痛風の症状を検索してみたところ足の親指だけでなく足首など関節にも症状が現れることがあると書いていた。
つまり、左右同時に痛風発作が起こっていたのだ。
そこからの数時間は布団の上でのたうち回り、のたうち回れば更に痛みという地獄を彷徨った。
おい、風が吹かなくても痛いやんけ。
これを書いている今現在も痛みがあり、何とか歩いているものの1/5くらいのスピードでしか移動できない。
世の中はまだまだやさしくない。
エスカレーターやエレベーターが改札から遠かったり、気の利くところに手すりがなかったり。早足で後ろから追い抜かれるときも非常に恐怖を感じた。
もっとやさしくしろ。
脱線したが今回、自分なりに原因を分析したところある程度の目星がついた。
まず第一にアルコールがいけない。
これはプリン体ゼロ云々は関係なく、アルコール自体に尿酸値を上げる作用があるからだ。
次にストレスがいけない。
思い返すと足が痛むとき、仕事やプライベートで精神的に追い込まれてることが多かった。
ストレスのコントロールにアルコールを用いているのでかなり厄介だが、なるべく休肝日を作るよう努力する。
経験者はかく語りき、痛風は痛い。
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