足底屈筋群の筋緊張亢進を呈する慢性期脳卒中者の機能改善をどのように評価するか?
理学療法評価において、改善の程度を示す指標を持つことは重要です!
なぜ、重要かというと、臨床における適切な効果判定が行えないためです。
本日紹介するMDCという数値は”測定誤差を考慮した数値”を算出したものになります。
このMDCは、当然ながら本日紹介する評価以外でも算出されているので、それぞれの評価でこの数値は知っておく必要があります。
では、測定誤差とはどういった意味でしょうか?
論文の中でも説明されているので、以下のスライド資料をご確認頂ければ理解しやすいと思いますが、このMDCを知れば、良い意味で評価結果に疑いを持てます!
なぜ、そのように考えることができるかは、このnote記事の後半で論文で算出された数値との臨床解釈を行い、解釈をより深めて頂ければと思います!
論文の紹介
このnoteについて
Impact Factor:Archives of Physical Medicine and Rehabilitation, 3.098
参考文献リンク数:16本
論文内容
論文内容をスライドにて要約しています↓
今回は慢性期脳卒中者におけるMDCの指標になりますが、回復期などを対象とする場合は慎重に解釈する必要があり、今回の研究で明らかとなった数値を適応できるというわけではないので、その辺は分けて判断した方が良いと思います。
臨床解釈
今回算出された数値をどのように解釈すれば良いでしょうか?
今回の論文では足関節底屈筋群の違いによって、ICCやMDCやMDC95%に違いが見られました。
【例えば、FMAの場合】
ICCはいずれの筋緊張の状態でも高い信頼性があることが示されています。つまり、MASで1~2程度の方であれば、FMAは信頼性の高い評価であると言えるので、FMAにて得られたデータは信頼性が高いと解釈して良いということになります。
次にMCDです。
今回の結果からMASが1のグループで約4点、MASが2のグループで約3点であったことがわかります。
では、具体的に深めていき、臨床解釈をしてみます。
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脳Life 〜PTのための英文Review〜
若手セラピスト向け(初学者)に脳卒中や脊髄損傷などの中枢神経領域に関する英文、書籍から臨床的私見を加えてまとめたマガジンです。 内容は個人…
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