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「椿ノ恋文」読書記録

「つばき文具店」、「キラキラ共和国」に続く3部作目。
母になったポッポちゃん。しかも年子で同じ学年⁉︎
愛くるしかったQPちゃんが反抗期真っ只中にもびっくり。
先代の禁断の恋の秘密も明らかに。

毎日のドタバタに翻弄されながらも、
母として、人として成長していくポッポちゃん。
家族やまわりの人たちの温かさにほっこり。

鎌倉の景色や匂いまで感じるような描写と季節の風物詩。
実在する美味しいものもたくさん出てくるので、いつか訪れてみたくなります。


ポッポちゃんのお仕事は文房具屋さんと手紙の代筆。
無理難題に悩み苦しみながらしたためた手紙がどれも秀逸で舌を巻きます。
そればかりではなく、ペンや便箋、書体に切手と、隅々まで行き届いた気配り。

LINEやEメールでのやり取りが当たり前の今の時代の私たちが
忘れていたものを思い出させてくれます。

巻末の言葉を最後に記しておきます。

「幸せは、日々もがく泥の中にあるのかもしれない。
はたから見たらその姿がどんなに無様で滑稽でも、
私はそんな自分や、大切な人達が愛おしくなる。」




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