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【読書感想文】予想どおりに不合理 ダン・アリエリー著 (性的興奮のところだけ)

*今回の記事は性的なものが含まれます。
不快に感じる方はブラウザバッグをお願いします。
この本は「行動経済学について」書かれた素晴らしい内容なので
また別の記事で、「性的興奮」以外のところについても
感想を書きたいと思ってます。





最近の中居くんのスキャンダル・フジテレビ問題をみていると
この本を思い出した。

性的に興奮していない状態では、自分が興奮したらどんなふうになってしまうのか理解していないことが浮き彫りになった。予防、防備、用心、道徳性は、意識から完全に消えうせる。

ダン アリエリー. 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (p. 171).

この本は一言で言うと、「行動経済学」の本であるが、
性的興奮にも触れていてびっくりしたので印象に残っていた。

今回の中居くんの事件でも
表(テレビの中)では、大物司会者だったり、慈善事業に力入れていたり
いい人なイメージを持っていた人は多いと思われる。
(私もその一人)

だからこんな女性スキャンダルを起こすなんて、びっくりしているから
みんなが注目したんだと思う。

しかし、学問的に言えば
中居くんのこの一連の行動が本当だとしたら
「予想どおりに不合理」なわけである。

もし、中居くんがお仕事してる中で
性的嗜好についてインタビューされたとする。(まあないと思うけど)

「女性の靴に性欲をかきたてられると思いますか。」
「ひもで縛られたり、だれかを縛ったりするのを楽しむと思いますか。」
「デートの相手に「いや」と断られたあとも、なんとかセックスをしようとしますか。」
「コンドームは性的快感を減らすと思いますか。」
(全て本の中から抽出)

多分お仕事モードの中居くんは
「そんなことなんてしないよ〜」
と真面目に答えると思う。
一般の男性だって、性的に興奮していない時(仕事中だとか)
自分は性的に興奮しても、冷静な判断ができる
思っている。

でもこの本の実験結果が示しているように

不道徳な行為をする傾向に関する五つの質問を見ると、不道徳な行為に走るだろうという予想が、興奮しているときは冷静なときの二倍以上(一三六パーセント増)だった。

ダン アリエリー. 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (p. 170).

性的興奮状態の時は、冷静な時には当たり前と思われていた
「倫理観」や「道徳観」が吹っ飛んでしまうことがわかっている。

私は女性なので、男性の性的興奮時にどんな感情が働くのか
正確にはわからない。
でも夫にこのことを話すと
「そんなの当たり前じゃない?」と
冷静に返された。(それもなんか怖いけれど)

中居くんも何十年もそんな性的興奮な自分を自覚していたはずなのに
今回このような事件になってしまったってことは、
事件の後にもみ消してもらえるとか
バレないと高をくくっていたとしか思えない。

冷静になった時に
「あれはやりすぎた」とか
「冷静じゃなかった」とか
自分を振り返りそうなのに。
実際被害女性にお見舞い品を渡しているそうだしね。

「男性の性欲は身を滅ぼす」

これを自覚しているか、自覚していないかで
男性の行動は大きく変わると思う。

この本の中で、10代に性教育するならこう伝えた方がいいと述べている。

性教育は、生殖器官の生理学や生物学より、性的興奮にともなう感情にどう対処するかという点にもっと焦点をあてるべきだ。たとえコンドームを持ち歩いても、たとえ性的興奮による感情の炎を漠然と理解しても、それでも不十分かもしれないことを認めなければならない。

ダン アリエリー. 予想どおりに不合理  行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」 (p. 175).

私も息子が4人いるのでいつか
「性的興奮で男はバカになるから、気をつけろ!」
って口酸っぱくして言いたい。
(私だと煙たがられるかもしれないから、夫からかな)

#予想どおりに不合理
#読書感想文
#性的興奮
#中居正広
#性犯罪予防

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