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四川の楽山料理

四川料理好きな中国のグルメの間には不思議な現象があります:他の地域の人々は成都に食べに行き、成都の地元の人間は楽山というところに食べに行きます。
四川省の楽山市は、中国の南西部に位置しています。具体的には、楽山市は四川盆地の南西端にあり、四川省の省都である成都市の南西約120キロメートルの場所にあります。

楽山は岷江、大渡河、青衣江の三つの川が合流する地点に位置しており、この合流点は楽山大仏(世界遺産として知られる巨大な石仏)の足元にあります。多くの人々がこの世界的に有名な弥勒仏を見に楽山を訪れますが、予期せず楽山の美食に魅了されてしまいます。
食は成都にあり、味は楽山にあり、一度食べにすべてがわかります。

楽山大仏

やみつきになるボボジ(鉢鉢鶏)

このボボジはあのバンバンジーではなく、たれ漬けの冷やし串の一種で、鶏肉を八分通り煮て、乾かしてスライスし、竹串にそれぞれ刺していきます。食べる時は、藤椒油のスープに浸して一口で食べると、油がキラキラと輝き、食欲をそそります。もちろん、ボボジには鶏肉だけでなく、さまざまな野菜や肉も含まれています。多くの人が初めてボボジを食べた時、その美味しさに魅了されてしまいます。

ボボジ(鉢鉢鶏)


北京ダックに匹敵する甜皮鴨

甜皮鴨,楽山地元では「鹵(ルー)鴨子」または「油烫甜皮鴨」と呼ばれています。

楽山の甜皮鴨は、生育期が4〜6ヶ月の仔アヒルを捌いた後、まず鹵(ルー)水(特製の塩辛いタレ)の鍋に入れて漬け込み、茹でます。茹でる際は火を大きくせず、熟れたら取り出し、針で穴を開けて余分な油脂を出し、その後麦芽糖を塗り、吊るして乾かします。乾かした後のアヒルは油で揚げて色艶がよく、外皮がカリカリになるまで揚げ、取り出してから再び麦芽糖を塗ります。これで甜皮鴨が完成します。

このような鴨料理は、食べてみると脂っこくなくて、肉質が柔らかく、口の中で噛むと香ばしさ、カリカリ感、甘みが同時に口の中で広がります。塩味と甘みがちょうど良く調和し、食べた後も余韻が続きます。北京ダックと肩を並べる美味しさです。

甜皮鴨

小吃-下町料理

Wikipidiaによりますと、小吃(シャオチー)とは、店や屋台で食べる中華の一品料理のこと。

「小」は軽い、「吃」は食べるという意味から日本語に直訳すれば「軽食」「スナック」になるが、中華文化圏のニュアンスはかなり異なる。麺類や、餃子・シュウマイ・包子(パオズ)、粽や餅から、肉料理、チャーハンやなどのどんぶり料理までを含む一品料理である。漢文化圏の都市部では、このような料理を供する小さな店や屋台が多数あり、さかんに外食する文化が高度に発達した。

中国人は食事のバランスを大事にしていて、肉と野菜のバランスが取れた食事こそが健康で満足のいく食事とみなされます。これらの濃い味の料理を食べた後に、楽山の「小吃」を少し食べると、絶対に口福を満喫できるでしょう。

四川の人々は豆腐が好きなので、マーポー豆腐は四川料理の代表になりました。明朝の万暦年間には、楽山の人々は既に豆腐を食べ始めていました。麻婆豆腐は川菜の伝統的名物ですが、楽山では最も有名なのは白くて柔らかい西垻豆腐です。

焼き、揚げ、炒め、煮、炒め、混ぜ合わせることで、色、香り、味が兼ね備えられ、豆腐の宴を楽しむことができます。現在までに、西垻豆腐は300種類以上あり、一般的なのは108種類、精品は36種類あります。

西垻豆腐

楽山の気候は湿度が高く、そこには大葉仙茅(オオキンバイザサ)という植物が生育しています。楽山の人々はこの植物を利用し、「葉児」という食べ物を作りました。「葉児」は四川の点心の一つで,日本の餅団子みたいなものです。もち米で作った団子の中にアンコを入れて、大葉仙茅の葉などで包んで蒸しします。アンコは日本人馴染み深い小豆アンコもあれば、肉も入っている餃子のようなアンコもあります。もち米なのに、作り方上手で、お皿にくっ付かず、箸にくっ付かず、歯にもくっ付かず、という特徴で「三不沾」とも呼ばれています。


三不沾「葉児粑」

面-楽山に惚れる理由

楽山では、面の種類が豊富で、朝昼晩の食事に多くの人々が面食を選びます。面について話すと、面食いの楽山の人々の心には「干臊面」、「牛肉面」、「スペアリブ面」しかないです。

多くの面料理が辣椒紅油と花椒粉で仕上げられる楽山料理において、スペアリブ面はさっぱりもの。良質な豚肉を選び、塊に切って塩、料理酒、香辛料で下味をつけ、片栗粉をまぶして黄金色に揚げ、大骨の濃厚なスープでじっくりと煮込みます。これにより、スペアリブの香りを最大限に引き出しつつ、肉の柔らかさも保たれます。茹でた面にはスペアリブスープをかけ、さらに上にの煮込んだスペアリブを載せ、葱のみじん切りを振りかけます。濃厚な香りが広がり、スープは鮮やかで、面は弾力があり、肉は香ばしい美味しさがします。


スペアリブ面

「干臊面」の鍵は「臊子」にあります。「臊子」の発音は「サァオズ」、面の具のことで、一般的には肉のものが多いです。
楽山の「干臊面」はまず紅らー油、醤油、ネギなどで面のスープベースをつくります、茹で立ての面をスープベースに入れて、肉の臊子と芽菜で作った「臊子」をかけて、完成。豚大骨で煮込んだ骨つきスープを、面を食べ終えたら一口飲み干し、深呼吸をしてリフレッシュします。

干臊面

土地の風土が人間を育むというものですね!

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