AIC生ブログ 農との関わり方を探る (by割鞘)
マイファームは、「アグリイノベーション大学校(AIC)」という社会人向けの農業スクールを運営しています。
仕事を続けながら週末で農業を学びたい方へ向けて、農業の技術や経営に関しての知識・理解を深める、学びのプログラムを提供している学校です。
今回は、2024年の春からAIC横浜農場に通っている割鞘さんから寄稿いただいた記事をご紹介させていただきます。
農との関わり方を探る
こんにちは。アグリイノベーション大学校22期生の割鞘です。今日は、私がこの7カ月間で感じたことや考えたこと、そして「農」との向き合い方について綴ります。
理想の「農ライフ」と現在地
私の農への関心は、「いつか自分の畑と平屋の古民家を持ち、そこを軸にイベントをしたり、コミュニティを作りたい」という思いから始まりました。ただ、稲作や家庭菜園のお手伝い経験はあれど、農業に関する体系的な知識はゼロ。まずは土づくりや有機栽培、農業経営の基礎を学び、卒業する25年2月までに次の一歩を踏み出せる準備をしたいと考えていました。
現在、7カ月が経過し、新たな目標が芽生えています。それは「活動を行う拠点(地域)を特定する、農地付きの古民家を探す」というものです。
その理由は大きく二つあります。
具体的なイメージの重要性を実感
AICの経営学の講義を通じて、「夢の実現には具体的な想定が必要で、そこからあぶり出される制約条件を明確にし、それに対処して実現に結び付ける」と学びました。イベントを実施するなら比較的外部からのアクセスがしやすいところ、コミュニティを作るなら農の実践者が身近にいるところ、そしてそもそも野菜作りがしやすい土地など、まずは夢の実現で必要なことを挙げ、拠点を絞り込む必要があると思っています。
学びを実践に生かせていない現状
AICの技術講義や農場実習での学びを実践したいと思っていますが、自分の借りている5㎡の畑ではスペースの限界を感じています。せっかくの貴重な学びの機会を最大限活用するためにも、広い畑でリアルな実践を積み重ねたいと思うようになりました。そのため、自分が自由に挑戦できる農地(付きの古民家)を、早めに見つけたいなと思います。
「農」と向き合う私の日々
農業の現場や考え方をより深く知るため、映画や書籍を通じて積極的にインプットを続けています。最近では、以下の作品に触れました
映画:「原発をとめた裁判長 そして原発をとめる農家たち(小原浩靖監督, 2022年)」「百姓の百の声(柴田昌平監督, 2022年)」「食べることは生きること ~アリス・ウォータースのおいしい革命~(田中順也監督,2024年)」
書籍:「生きるぼくら(原田マハ著,2015年)」
これらの作品を通じて、さまざまな価値観や想いに触れ、自分の視野が広がるのを感じています。知識が深まるだけでなく、私自身のモチベーションも高まっています。
また、自分に合った土地や環境を探るために、実際に各地を訪れています。
山間部:新潟県南魚沼の知人農家を訪問
海沿い:千葉県房総半島、福島県浪江町のAIC卒業生の圃場訪問
これらの訪問を通じて、地域ごとの農業の特色や暮らしを肌で感じています。
小さな畑での大きな一歩
私が借りているマイファーム「八雲のはたけ」では、夏野菜が豊作を迎えました。収穫の喜びを感じられる経験となり、少し自信がつきました。
また、友人とお子さんをお誘いし「プチ収穫祭」を開催し、野菜を収穫してもらいました。この体験を通じて、将来やりたい「人と農がつながる場」の一端を実現できた気がして、とても嬉しかったです。さらに、友人とのBBQでも何度か自分の野菜をシェアし、喜びを体感することができました。これもまた、私が思い描く未来の一つの形だと思っています。
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学びを最大限に生かすために
今は、学びに集中できる貴重な時間。残りの在学期間も、座学や実習を通じて、最大限の成長を目指します。そして特に、先輩農家や農業ビジネス実践者との交流や繋がりに意識を向けたいと思います。あっという間だとは思いますが、精いっぱい吸収するつもりです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。