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はじめてのミャンマー

 ミャンマーに行ったのは冬、乾季だったので、30度を超えて暑いけれど日本の夏よりは過ごしやすい気がした。朝は(3時半とか4時とか)寒いくらい。
 観光では運転手の方一名、ガイドの方一名が私たち二人を案内してくれた。ガイドの方は控え目で丁寧な感じの男性で(玉木宏似だった、というとほぼ全員から否定された)時間をきっちり守る。とにかく遅刻がデフォルトになっているA氏はこれだけで感動したくらいだ。
 二日目くらいにガイドの方が、「観光が終わったらおひとりだけミャンマーに残ると聞いていますが、何をするのですか」と聞いてきた。不審に思われたのかもしれない。そこで、ヤンゴンのチャンミ瞑想センターで瞑想をすることにしている、と伝えると、大変うれしそうな顔になった。ただの観光客、という扱いではなくなった感じだ。ミャンマーでは瞑想は徳を積む行為として考えられているだけではなく、瞑想する人をお世話するのも徳を積む行為になる。だから、「ぜひお世話させてください」と言う。実際、このガイドさんから瞑想用の服をお布施していただいた。
 瞑想者にも尊敬の念をもって接してくれるくらいなので、お坊さんへの尊敬度合いというのはちょっと日本人の感覚からは考えられないものがある。飛行機の国内線に乗ると、お坊さんは一番前の席が案内される(飛行機なのに自由席)。高級車がプレゼントされる(運転は在家の人がする)。お坊さんへの挨拶は三拝をする(手を合わせてから土下座、を3セット)。

 ミャンマーに瞑想センターが幾つもあるのには、植民地支配を受けたこと、戦争の時代が長く続いたことと深く関係がある。仏教の伝統はその時代にも続いていたが、衰退してしまっていた。そこで在家の人々が仏教を復興させようと、仏教護持協会を作り、教学の復興のために三蔵経典試験を実施し、実践のために瞑想指導のための建物を建てた。そこの瞑想指導者に選ばれたのがマハーシ・サヤドー(長老)で、そこの直弟子ひとりがチャンミ・セヤドーだ(現在96歳とのこと)。お会いしただけで心が穏やかになるような、そんなお坊さんだった。

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 少し(?)話が逸れるが、ミャンマー観光中にみたパゴダにあった在家行者像(仏教の行者ではなく超能力系行者らしい)を見て、A氏が、「これはHKDのS市のS川沿いで見たことがある」と言い出した。私は見た覚えはないのだが、どなたかS市の中心を流れるS川沿いにこの白い帽子に白服のおじさん(ボーボーアウン)を見た方がいらっしゃいましたら、ぜひご一報ください。お待ちしております。


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