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#110 子供を育てるのは上手なのに、大人を育てるのは下手

2022.8.12.
教員って人を育てる仕事なのに、大人(後輩)を育てるのはあまり上手ではないという人、結構いるような気がする。

「あれ、そのプリントなんで配ってないの?」
「実施案に書いてあるでしょ?」
「なんで印刷するだけなのに、こんなに時間がかかってるの?」
「作ったおたより見たんだけど、ちょっと直しが多いから…一旦直してからもう一回起案してもらっていい?」

教員の業務量が多くて余裕がないからだろうか?そもそも1年目から担任を任せることが既に重すぎるのだろうか?だからできていないことの指摘が増えてしまう?


まさに自分がそういうタイプで、若手時代にあれだけ歴代学年主任にお世話になっておきながら、自分が中堅になって若手と組んだら「小言ばかり言う姑」みたいになってしまった。悪い先輩の典型のようなやつである。
(ちなみに題名は、私が子供を育てるのが上手という意味ではない。)


以前、管理職からとあるエピソードを聞き、指導する側としての自分を分析するきっかけになった。若手教員への指導の話↓

実在の人物とは似ても似つきませぬ
え…

と、答えたそうだ。

流石に口には出さないはずだけど

私だったら「いやいや、見るなって言ってないかもしれないけれど、結果的に子供たちは教科書を見てるじゃない。それって意味ないよね?」と思ってしまうところを、校長は「あ、私のこの前の伝え方だと、この人には通じなかったんだわ。」と判断して、伝え方を変えたのだろう。


もしかすると、私には「子供は未熟で、大人は成熟した存在である」と言う気持ちがあるのかもしれない。

相手が子供で、自分の指示と違うことをしていたら、「伝え方が悪かったかな。」「何かやりたくないわけがあるのかな。」「どうしたらこの子にとってよいだろう。」と考える。
けれど、大人が指示と違うことをしていたら、「ちゃんとやってよ!」と思ってしまう。できることが前提なのだ。

でも…最初なんてみんなできなくて当たり前なのに…毎日元気に出勤して、できる範囲で頑張って、失敗して反省して、また明日頑張るか〜って帰れたら200点だ!


世の中の私みたいに口うるさい姑になっちゃってる方々!
若手の人たちにぜひ、できないのが当たり前、できたらすごい!というプラス視点をもって、できるような指示を出し、たくさん褒めて200点で帰してあげてください。。。言いたくなった小言は「さらにこうだったらもっといいね!」で伝える。
あぁ…本当に子供にしていることと同じだな。

※万が一、謙虚な気持ちや向上心が皆無という若手がいたら、この限りではない。



#教員エッセイ
#もしかして私みたいな人は少数派か
#後輩の指導

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