あのころの私

高校時代によく聞いていた曲を聞いた。その頃はビジュアル系が好きで、周りが聞こえなくなるくらい重厚な音とか、現実離れした歌詞や世界観に救われていた。

高校にはあまり行けていなかった。どうして? と聞かれると、まだはっきりと答えられない。就活や日常生活で聞かれたら、「ちょっとつまづいて…」とごまかしてきた。

自分の意思で行かないことを決めたわけじゃない。卒業もしたい。普通に毎日行くことが普通なので、普通にできない自分が嫌だった。毎朝泣きながら重い体と闘っていた。

病名がつけば行けないことも正当化されると思って心療内科に行ったけど、診断はうつ病ではなく「うつ状態」。思春期だからと言われ、絶望した。

いま冷静になって考えてみれば、たしかに好きなものもあったし、テレビ観て笑ってたし、うつ病じゃないって診断されるのも納得がいく。その時好きだった曲はいま聴いてもかっこいい。

でも、じゃああの苦しみはなんだったのかなって、ずっと考えてる。あのときの私は、なんて声をかけて欲しかったかな。

それはこれから生きていくなかで、ずっと考えていく。ずっと向き合って、考え続けていきたいと思っている。

いまはっきり言えることは、あのころの自分はぜんぜん間違っていなかったなということ。学校、だるいよね。あの閉鎖的空間に、大人数。ひとりでいることが許されないような空気感。一度も失敗が許されない友人関係。いまあのときに戻っても、うまくやれる気がしない。

大学になって、クラスっていう分け方がなくなって、ゼミや部活をフラフラして、行きたいところに行って、行きたくない授業は休んで、自由で、めちゃくちゃ楽だった。

それは社会にでてもそう。好きな人とだけ遊んで、苦手な人とは距離をとって。ひとりになりたいときは、ひとりで遊びにいく。学生のころより、こっちのほうが性に合ってる。

学校に行くことは大人数の人ができているけど、それだけが普通じゃない。少数派の生き方があって、それが普通に受け入れられる世界がある。あの閉鎖的空間にいると、そうは思えなくて、苦しかったのかもなぁ。

と、ここまでが今日の見解。明日になれば変わっているかも。それでも、これからずっと考えていく。

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