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麒麟がくる 最終話

インスタで、ここまで毎回のようにドラマの感想を自分なりの言葉で
書いてきました。

でも、今回はうまく書けそうにありません。

どんな言葉を使っても足りない。

この感情を的確に表現できる言葉が
たぶん日本語にはないのかもしれません。



「是非もなし」


このひとことをすごくすごく考えました。

「そうか十兵衛か。
 他のヤツなら許せんが、光秀であれば。
 是非もなし。」

表情から伝わったのは、
悲しみ、驚き、後悔、そしてある種の安堵。
そんな想いが全て複雑に入り混じったような。。

信長が、
「戦の事は考えずに長く眠りたい」
と言ったのは、
自分を止めてくれと言ってたように感じました。

幼少期から母親にも父親にも疎まれきて、
本当は人一倍愛されたい、褒められたい。
すべての根底はそこにあって。

だけど結局は、戦をせずに平かな世を作るのも難しく、
それを目の当たりにしながらもブレーキは壊れてしまって。

そして信長のすべての行動の根本を理解しつつも、
ああするしかなかった光秀の気持ちも
受け止めるにはつらすぎます。


信長は最期、敦盛を舞うことはなく、
体を横たえていました。
まるで幼いころに戻ったかの様に、
誰かに膝枕をされているかの様に。


本能寺の門の外側にいる光秀と
内側にいる信長。

信長と光秀は同じものを見ていたはずなのに、
そこには壁が生まれてしまった。

ここに迫るすべての終着点。
それがこの本能寺の変で、
すべての場面で丁寧に描写されていました。


そして見ているわたしたちにとっては、
光秀生き残りの希望がある、含みを持たせた終わり方で本当によかった。
この希望がなければあまりにも切なすぎます。

結局、光秀一人がまっすぐに向き合って、
抱えたものが大きすぎて悲劇へと向かってしまったのだから。

後に家康が戦のない、平和な世の中を築いたときに
そのそばに光秀がいてくれたことを願うばかりです。

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