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第2話:奥ゆかしさと華やかさ。雪平鍋と野田琺瑯のケトル

雪平鍋と、野田琺瑯のケトルがあります。

雪平鍋の方がだいぶ先輩で、これも昨日の無印良品のヘアブラシと同じく、
20歳。
ひとり暮らしが始まってしばらくしてから、母と渋谷の東急ハンズで買いました。
東京で金物を売っているお店なんてよくわからなかったから、とりあえず東急ハンズへ行ったのだけど、
そこでありとあらゆる調理器具をちゅうちょなく買いそろえる母が、かっこよく見えました。

野田琺瑯のケトルは、3~4年くらい前のふるさと納税全盛期に、夫に頼んで手に入れてもらいました。
当時「ていねいな暮らし」をうそぶいたブログを執筆していたこともあり、
野田琺瑯はその当時のマストアイテムでした。
お客さんが来たときにこのケトルで軽やかにコーヒーを淹れる自分が好きでした。
今でも、このケトルがシュンシュンと音をたててお湯をわかせる時間が好きです。

でもこの雪平と野田琺瑯。
お湯のわくスピードが全然違うのです。
コンロとの接地面積の広い雪平の圧勝です。
雪平は、お湯をわかすだけでなく青菜をさっとゆでたり、
煮沸をするのにもとても便利。
目盛りまでついちゃって、何て気が利くの。


でも野田琺瑯のケトルは、ゆっくり(かっこつけて)お湯をわかすか、お茶を煮だすか、
お花に水をあげるかしか仕事はありません。
しかも収納しにくくていつも出しっぱなしだから、油がはねてすぐに汚れてしまいます。

さっそうとかっこよく、みんなに人気のある華やかな人よりも、
目立たないけれど、困っている人にさっと手を差し伸べられるような奥ゆかしい人の方に、昔から惹かれがちでした。

ケトルは、ケトルを第一優先に使ってくださる方を探しておゆずりしてみようと思います。

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