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詩_心占めて

目が合う その瞬間
胸の奥がふわりと温もりを帯びる
言葉を交わさなくとも、あなたは何かを知っているようで
心の奥深くにそっとしまい込んだ想いが風に乗り優しく届いていく



偶然の隙間に咲いた控えめで愛らしい何か
作られたものではなく
ふとした瞬間に舞い降りる贈り物
何気ない時間の中にこそ心は静かに揺れ動く


二度と会えないかもしれない——
そんな予感が胸を掠めても
それでも変わらない揺らがぬ想いの「好き」
ただその一言だけが心に灯る


この気持ちは夢のような静けさ
目を閉じてもそこにある
けして消えない微かな光

明日が見えなくとも今この瞬間は確かに在る
それを信じさせてくれる
ほんのり甘く占める不思議

目が合えば 胸に灯りし 青き灯(ひ)よ 風のささやき 君を知るごと

ふと出会い 言葉も交わさず 立ち止まり 風に乗りくる 心の吐息

作られぬ 瞬間(とき)の愛しさ 指の先 触れずに伝う 温もりの影

別れ際 二度と逢えぬと 知りながら 揺るがぬ想い 胸奥に残し

揺らぐこと なき気持ちこそ 愛と言い 夢に浮かびて 君を呼びおり

言葉なく ただ目を閉じて 感じとる 胸に残れる 淡き光よ

空白の 時間を超えて 君といる
今この瞬(とき)に 永遠を見る

作られた 美しさより 偶然に
咲きし微笑(えみ)の 果てを知りたし

風に乗る 君の気配を 求めつつ
目を閉じ想う 占めた戀

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