親の老化を目の当たりにしてハッとする家族の心情
母が入院して歩けなくなりました。父が入所してから足が弱って車いす生活になりました。親がぼけているかもしれない。親が動けなくなった、認知症かもと感じる時、何だか切ないし、不安になる。私もこのような気持ちを経験しました。
心の動揺には色んな気持ちが隠されています。
高齢の親を持つ家族はどのような準備をしたら良いのでしょうか。
1,親に元気でいてほしい
親には長生きしてほしいと良好な家族関係であれば、そう願っているご家族は多いと思います。
親に長生きしてほしい、元気でいてほしいという子供の思いには自立した生活を過ごしてほしいという気持ちが含まれているように思います。
私もそうでした。
県外で生活をしていたので、親の老いには敏感になっていました。
ただ、年に1度の帰省では親は張り切って元気を装うし、電話でもあれっ??おかしいと思う言動があってもすぐに駆けつけられない。
もどかしい思いを沢山してきました。
認知症状が出始めた母親を前に、葛藤する自分がいました。
皆さんは、いかがでしょうか。
2,子供の準備
親の老いに不安になるのは子供の準備ができていないからです。以下に私の経験を書いています。
①親ってどこの病院にかかっているの?
私は母がどんな病気があってどんな薬を飲んでいるのか、すべて把握できていませんでした。血圧が高いぐらいしか知らなかったのです。いざ、受診同行することになった時、初めて母の身体のことを知るのでした。
今まで自立して生活をしてきていたので、そこまで把握できていないご家族は多いと思います。
たまに会った時に体調のことや、かかりつけ医について確認しておくのが良いかと思います。
②介護保険って何?
幸いにも私は看護師で少しだけケアマネジャーの経験があるから、主介護者の兄へ色々伝達することもできたのですが、知識や経験がない人には少々難しいシステムです。
いつかは利用する制度なので一度情報収集されておくことをお勧めします。
介護は長い方で10年続くとも言われています。
介護費用はどうするの?親の貯蓄はいくらぐらいあるの?お金は足りるの?
誰が主介護者になるのなど、事前に調べたり決めておくことをお勧めします。
そして、役割分担は重要です。個々の家族の生活を優先しどれくらい介護ができるか相談しておくことをお勧めします。
③親との関係を見直す
親と関係が良好でないと介護が始まっても、聞き入れてもらえないことが多い可能性があります。
この部分で私はかなり焦り、関係性を修復してきました。
過去の親の言動を気にしすぎて親と距離を取っている方などいらっしゃいますか?
案外、親は覚えていないことが多かったりします。正直な自分の気持ちを話したり、過去のことだと水に流して、今から良い関係を築くことをされても良いかもしれません。
3,それぞれの気持ち
親が老いてくると、親孝行がまだ出来ていなかったと後悔をして、旅行や食事やドライブに行きました。
でも、親孝行し足りないのです。介護をしていてもし足りないのです。
今から思えば、行動ではなく言葉が足りなかったのだと思います。
「ありがとう」の言葉を早く言っておけば、沢山言っておけば良かったと後悔しました。
それから、自分を大切にし生きているか。これも大切だと感じました。自分を肯定することは両親の人生をも肯定することになるからです。
私はギリギリセーフでした。
もうひとつは私のやりたいことは何?人生これで良いのかな?
介護と同時にこれからの人生について考えました。
焦りは仕事と介護の両立や、自分の人生に親がどう影響するかが気がかりでもありました。
親への気持ちを伝えると同時に、ご自身の生活や人生が納得できるものなのかそれを見直してから介護をすることも大切だと思います。
4,おわりに
親の今の姿は、私達に様々なメッセージを与えてくれています。目で見て考えるより、ご自身の心にフォーカスし介護の準備、日々の介護、ご自身の振り返りなどを行うと良い関わりが出来るのではないかと思います。
最後までお読み頂いてありがとうございました。