森に行きたい|小川糸さんからの”てがみ”を読んで
みなさん、こんばんは。
疲れて寝ている夫はすやすやと夢の中。
網戸にした窓からは鈴虫の鳴き声が響きます。
静かな夜です。
ふと、思い出して、小川糸(おがわいと)さんのオフィシャルサイトを覗くと、
ブログ、”てがみ”が更新されていました。
現在、東京と長野の森の二拠点で生活している糸さん。
最近は森暮らしがずいぶんと長くなっているようです。
愛犬のゆりねちゃんとうさぎのおもちゃの話、鹿がお庭の野菜や花を食べてしまう話、ご近所さんとの何気ないけど愉しいやりとりなど、おもしろいエピソードも楽しく読ませていただいているのですが、
やっぱり心に染み渡るのは、森の静寂と美しさ、本物の自然と暮らす喜び・・・。
読み進めるたびに、ふつふつと「森へ行きたい」という衝動にかられます。
今住んでいる町も山に囲まれていて、木々はたっぷりとあるけど、なにかが違う。糸さんの森には、そこに神聖ななにか、見えない精霊というか神様というか、そんな”なにか”を感じる。
木の葉が落ちて芯だけになった木々のあいだには、雪がしんしんと降り積もる真白な地面。その純粋な白に、サク、サク、と足を入れる。
雪がとけて春の気配を風と草花の芽吹きで感じる。春のムンとした匂い。
黄色い花があちらこちらで春を喜んでいる。
山菜を摘んで、その命をいただく。体の内側から冬に貯めた毒を出す。
初夏には鮮やかな緑色に目をしぼませて、やわらかな太陽の光を両頬にうける。
山の恵みの水。サラサラと流れる小川。
秋色に染まった木の葉たちが空から降ってくる秋。落ち葉をあつめて焚き火をつくり焼き芋でもいかが?山吹色のニット帽とチェックのダウンベスト。内側がふわふわのショートブーツを履いて。
想像するだけで癒されます。
ここまで書いて、もうひとつ、お気に入りのものがあったことを思い出した。
もう10年も前になるかもしれない、PascoのイングリッシュマフィンのCM。
映画「かもめ食堂」でもお馴染みの、小林聡美さんが演じる、旅するサンドイッチ屋さんが、森や海辺で子供達に美味しそうな食事パンを提供している、あのCMです。
覚えてらっしゃる方いるかしら?
あの、リコーダーのような笛のような、「ピーピピ〜」という曲を聞くと、なぜか心が癒される。食べ物もどれも美味しそうで素敵です。
そして何よりあの景色。
森、湖、海。
美しい。
静かな、大きな大きな自然に包み込まれるような、あの空気感。
たまらなく、好き。
そういえば、あんな小屋のようなお店をやりたいと思って、どうやったらあの小屋を作れるか調べていたこともあったな。
糸さんの森暮らしの話にもどりますが、
実際にどこにあるのか(長野県ということは書いてあった)わからないし、見たこともないけど、文字だけで伝わってくる美しさと爽やかさに焦がれてしまいます。
あぁ、広くて静かな森に行きたい。そこで秋から春まで過ごしてみたい。
わたしの森はどこにあるんだろう?
・・・
海が好きなわたしが、森の暮らしに憧れるのは秋だからでしょうか?
季節の変わり目は気持ちの変わり目なのかしら?
みなさんも、静かで穏やかな夜を迎えていますように。
よい夜を。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます🍀
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