完璧を諦めることで、欠陥だらけの自分を愛せる。
完璧な人間になりたかった。
てか、なれるもんだと思ってた。
大人になれば、歳を重ねれば、自然と立派な人間になっていくのだと。
そうではなかった。
理想は理想のままだった。
現実は、取るに足らない自分を責め続ける毎日だった。
だけど、気づいた。
私だけじゃないのだと。
そもそも、完璧な人間などおらず、みんな平気なふりして実は苦しみながら生きているのだと。
なんだ。そうだったのか。
人生のカラクリに気づけたことで、生きることは楽になった。
これは無理ゲーだったんだ。
完璧な人間になどそもそもなれっこないのに、完璧な人間を目指しなさいと社会から圧力をかけ続けられる。
冷静に周りを見渡せば、このカラクリに気づいて人生を楽にやり過ごしている人々が山ほどいる。
あのおじさんも。あそこの図太いおばさんも。
みんな欠陥を抱えながら、だけど大きな問題も抱えずにのうのうと日々を生きていく。
諦めていい。
いや、むしろ諦めてからが人生なのかもしれない。
早く諦めた人から、このルールに気づけたひとから、人生を楽しむことができる。
見渡してごらん。
実は追い求めていた、完璧な人間などどこにもいないから。
あんなに大嫌いだった自分も、今なら受け入れられる。
あなたは特別劣っているわけじゃないみたいだよ。
みんなこんなもんで。
あなたは少し、誤魔化しながら生きるのが下手だったみたいだね。
自分を許す。
完璧じゃないまま、生きていい。
完璧じゃなさを引きずって生きているのが、人間なんだ。
そう気づけた今、前よりも少しだけ、欠陥だらけの自分を愛しながら生きることができている。
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