看護職向け 「更年期ケアの手引き」 はじめに
はじめに
助産院ハイジアは、2013年より更年期女性向けの看護サービスとして活動をしています。
しかし私自身、学生時に更年期に関する講義は受けたことはありません。
助産師として就職した後も、更年期を意識したことは、全くと言っていいほどありませんでした。
助産師の役割は、女性の生涯の健康を支えることと習ったのに、周産期のことしか見えていなかったのです。
自分が更年期になったことにも気がつかず、まだまだ年上がなるものと思っていました。
友人に相談された時に、自分もお年頃だとようやく気がついたほどです。
相談されても何も返すことができず初めて「この無知加減は危ないのでは」と思い始めました。
12年前に初めて、更年期について学びました。
この時に、更年期女性への看護ケアは絶対必要で、助産師はその担い手にならなくてはいけないと思ったのです。
今の日本の女性は、まさしく更年期の女性と、更年期を過ぎた女性で半分以上をしめています。
更年期障害だけで入院することはありませんが、入院している患者や外来に来る患者は更年期世代が多く、看護ケアを必要としている人がたくさんいると思っています。
これから更年期と更年期以降の健康課題への看護ケアの提供がもっと必要になってくるにもかかわらず、看護職という専門職が更年期に関する学びはまだまだ不十分と言わざるを得ない状況ではないでしょうか。
今まで、悩んだことありませんか？
▢入院している患者の症状が疾患の症状なのか、更年期障害の症状のようにも思うが、どうアセスメントすればいいのかわからない。
▢婦人科外来で仕事をしているが、更年期障害の患者に質問されてもうまく答えられない、医師の説明の補足をしたいがうまくできない、ケアがわからない。
▢ホルモン補充療法を受けるか悩んでいる患者さんへの意思決定支援をできるようになりたい
▢婦人科以外の外来で仕事をしているが、受診する患者の症状が当該診療科疾患の症状ではなく治療を受けれなかったり、医師から齢のせいと言われて困っている人がいる。更年期障害の症状ではないかと思うが婦人科を勧めたほうが良いのかわからない、どのようにケアすればよいのかわからない。
▢友人や知人、職員から更年期に関して相談されるけど、よくわからず応えることができない。
▢「ホルモン補充療法をすると乳癌になるのでしょう？怖い」と聞かれてもうまく説明ができない
▢ 母性看護の教科で教えたいが詳しいことがわからない
自分で調べてもよくわからなかった、自信がないということが多いのではないでしょうか？
そこで、助産師という立場で10年間更年期を学び、更年期女性に接した経験と、看護大学での講義を行い、ウィメンズヘルスアドバイザーという資格認定講座を運営してきた経験から、看護職の皆様へ更年期に関する知識と看護ケアについてお伝えできればと考えました。
更年期に関する本や情報の発信は、たくさんありますが、ほとんどが一般の方向けで、看護職向けはありません。
これまでに得た私なりの経験談や見解、あまり話す機会のない多くのエピソードも含め書きました。
看護の実際まで落とし込んで書くことを心がけました。
日常の看護や教育の中で、あなた自身、家族、同僚の更年期のためにも、このnoteを活用していただければ幸いです。
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忙しい中でも、少しずつ学べやすいように致しましたので、ぜひ読んでみてください。
更年期に関する学問は、今急激に発展しようとしています。
今までわからなかったことがわかったり、今までと見解が違うものがでてきたり、新しい治療法がでてきたり、目まぐるしく変化するでしょう。
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自分自身が働き続けるために
また、もうひとつ大事なのは看護職自身が更年期を迎えた時に知識があれば対処できて仕事を続けることができるからです。
更年期症状を抱えながら過酷な仕事をしていくのも辛いことです。
ぜひご自身のためにも、学んでいただければと思います。
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この記事は私が書きました。
