朝のワイドショーで沈黙数十秒。
朝起きたら元気よく「おはよう」と言おう。
言わない時は、ウザいのを承知でこちらから大きな声で「おはよう」と声をかける。
幼稚園の子に教えるように繰り返してきたからか、うちの👽は朝起きた時に「おはよう」とだけは言えるようになった(黙ってブスッとしている時もある)。が、「おはよう」のあと、我が家の朝食はほぼ「黙食」である。コロナのおかげで黙食も苦ではなくなったが、にぎやかなのが好きな私にはなかなか息苦しいものがある。
新聞を読みながら黙々と食べている👽の横顔を見ただけで、「普通の機嫌で黙っている」のか「超不機嫌で黙っている」のかが瞬時でわかるようになった。ほぼ同じ顔なのに、肌の張りや目の焦点などでそれが見分けられるとは、我ながらすごい能力を身につけたなと思う。と同時に、すんごい観察している自分が怖いわ。
観察といえば、👽が急に不機嫌になって、それを素直に伝えてこない生活を何年も続けてきたからか、👽が不機嫌にならないように、瞬時で周囲を見回し、過不足がないかをチェックする癖がいまだに抜けない私。
眼球の動きが半端ない👀
朝食の時なら、珈琲、フォーク、ジャムなど、出すべきものが出ているか。何よりもまず、お茶が出ていなければならない。うっかり最後までお茶を出すのを忘れていたら・・・最近は👽の反応もマシになった。2017年に私がキレて、このあいだは25年ぶりに家出して、ほぼ同じことなんだけど言いたいこと言ったから(手紙に書いて)👽も言葉に気をつけている。
前置きが長くなりました。言いたかったのはここから。
先日そうやって、いつもと同じように朝食を食べていた時、テレビでは羽鳥さんのワイドショーが流れてた。その日は、ご機嫌だった👽がテレビを観ながら、旧統一教会やコロナの件についてひとしきり講釈。さて次の話題は・・・画面のテロップが切り替わり「急増!熟年離婚!」の文字が!!
沈黙数十秒。テレビでは「うちの話か?!」と思うような事例が次々と紹介されていく。私は前の話題からずっと黙って👽の話を聞いていたので、「お!この後👽は何と言うつもりだ?!」と楽しみに、黙って身を潜めて?いました。
私が1週間の家出から帰って来て渡した手紙を👽はちゃんと読んでいたはず。『熟年離婚』という漢字も読めるはず。
👽立ち上がり、黙って部屋を出て行くのかと思ったら、
「この歳になって別れても困ることばっかりなのに、何を考えてるんや」
その発言、自分の立場が分かって言ってるのか?
まさか他人事じゃないやろね。
しかし、ここで黙って立ち去られても余計気まずいか・・・。
合理的な👽なので、「日々暮らしていくのに自分で何でもやらないといけないから困ることばかり」という意味が多分にあるのは承知している。
今さら「私は家政婦じゃない!」と言うつもりもない。
👽に反省の色は見えるし、お互いに生理的に嫌!ということはないので、割り切って暮らしている。大家vs入居者作戦も順調だ。
しかしこの先、私の中のモヤモヤがスッキリ晴れる日は来ない気がする。
昔から👽には問題をちゃんと理解できているのかどうか、謎なところがあって、私と険悪なムードになったのに何日もしないうちに、「会社の同僚で奥さんが家を出て行って、すごく困ってる人がいた。男が一人残ったら困るんよ」と同僚に同情するような言い方をヘラヘラとしていたこともあった。
いやいや、オタクも一歩間違えたら同じ境遇よ。
同僚に同情している場合じゃないだろう。
弱気になり、私に向かって「出て行かないで」と予防線を張ってるふうでもない。「自分には無縁の話」みたいな、妙に自信たっぷりな発言。
私と険悪なムードになったことを忘れているのか、大したこととは思っていないのか。私と👽の間に温度差があり過ぎるのだ。
それはそれ、これはこれ、みたいな、かみ合わない会話の違和感。
しかし、ここで私が自分のモヤモヤをスッキリ晴らそうとするのも問題なのであって、👽とはこのファジーな感じでバランスがとれているのかもしれない。
楽しそうにしゃべってるかと思ったら突然黙り込んで宙を見つめていたり、この世の終わりぐらいに暑い暑いとぼやいたり、気分の赴くままに、のびのびと(?)毎日を送っている👽。(ウットーシー)
でも私はもうビクビク、オロオロ、一喜一憂しないぞ!
👽がストレスを溜め過ぎてもっと難しい症状が出ても困るので、やはり、時々変なことを言う宇宙人の大家さんだと思うことにしよう。