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ロゼワインの選び方
明日から4月!
東京の桜は散り始めてしまってますが、春といえばピンク色で華やかなロゼワイン!
という事でロゼワインについて語りたいと思います。
ロゼワインの人気
日本
日本ではまだロゼワインを選ぶ方は少ないのかな?と感じます。
選ばない理由に「ロゼワインは甘いから」という理由を聞いた事があります。
ピンクの可愛らしい見た目と、1980年代に流行した甘口ロゼワインの名残があるようです。
…誤解です!!
辛口タイプのロゼワインはいっぱいあります!!!
お店に並んでるロゼワインのほとんどは辛口タイプです!!
海外
海外ではロゼワインの人気がどんどん高まってます。
フランスではロゼワインの消費量が白ワインを上回り第2位です。
またカンヌ国際映画祭が開催されるカンヌがあるフランスのプロヴァンス地方では、ワイン生産量の約90%がロゼワインです。
※こちらはプロヴァンス地方にあるブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーのワイナリーから造られるロゼワイン。
ロゼワインの魅力
ロゼワインの魅力、それは
“万能”
この一言です。
この後に詳しくお話ししますが、ロゼワインは赤ワインと白ワインの中間みたいな存在です。
なので、お魚やお肉料理はもちろん、アジアン料理やスパイシーなお料理とも楽しめます。
何のワインを合わせようかな?と悩んだら辛口ロゼワインを選べばオッケーです笑
またフランスでは氷を入れて飲んだり、カクテルにしたり、ロゼワインを凍らせてフローズンにして楽しんでいるようです。
”飲み方も万能”ですね。
その他に華やかな色合いから”SNS映え”などロゼワインの魅力はたくさんです。
黒ブドウ?白ブドウ?
皆さん、何となく「赤ワインは黒ブドウから造られて、白ワインは白ブドウから造られる」みたいな感覚はあるのでは無いかと思います。
では問題です。
ロゼワインは黒ブドウと白ブドウ、どちらから造られていると思いますか?
正解は黒ブドウです!
ロゼワインは基本的に黒ブドウを使用してワインを造ります。
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ロゼワインを学ぼう
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こちらの写真は先日、ロゼワイン会を開催した時のワインです。
ピンク色でも様々な色合いがあり、華やかで綺麗ですよね。
では何故、色がそれぞれ違うのでしょうか?
ロゼワインについて詳しく見ていきましょう。
超重要事項!!!
「ワインの色や渋みは主に黒ブドウの果皮(果実の皮)から抽出されます。」
今回ロゼワインを学ぶ中で1番重要なので、忘れないで下さいね。
色の違い
その1
写真のロゼワインですが、どれも黒ブドウから造られているのですが、実は品種が全て違います。
イチゴでも「とちおとめ」と「あまおう」など様々な品種がありますよね。
それと一緒でブドウにも様々な品種があります。
そしてそれぞれのブドウ品種で個性を持っています。
写真の左から2番目の1番色の淡いワインは「メルロー」という黒ブドウ品種から造られています。
このメルローという黒ブドウ品種は果実が大きく果皮が薄いのが特徴です。
そして写真の1番右に写る色が濃いワインは「シラー」という黒ブドウ品種から造られています。
こちらのブドウは果実が小粒でブドウの果皮が厚いのが特徴です。
覚えてますでしょうか?超重要事項を!!
大事なのでもう一度言います。
ワインの色はブドウの果皮から抽出されます。
メルローは果皮が薄いという事は果皮からの抽出は少なくなります。
という事はワインの色は濃い赤色というよりは、淡い赤色になります。
逆にシラーは果皮が厚いので抽出が多くなります。
なので、ワインの色は濃くなるのです。
ワインの色合いはブドウ品種の特徴が影響しているのです。
その2
もう1つワインの色合いに影響を与えてる事があります。
醸造方法です。
ここから教科書みたいな硬いお話になってしまいますが、お付き合いお願いします。
写真の左から2番目の1番色の薄いワインは直接圧搾法という方法で醸造されています。
これは白ワインの醸造方法と同じになります。
・圧搾機という機械を使って、収穫した黒ブドウを潰して果汁を絞ります。
↓
・絞った果汁のみをアルコール発酵させます。
大事なので2回言います!!
果汁のみアルコール発酵させます。
そして1番に右に写る色が濃いワインはセニエ法という方法で醸造されています。
こちらは赤ワインの醸造方法と似ています。
・収穫した黒ブドウを軽く潰します。
これにより果汁が出ます。
↓
・黒ブドウ丸ごと(果皮と果実も含む)と果汁を一緒にアルコール発酵します。
↓
・果汁が希望のピンク色になったら、液だけを引き抜き、果汁のみで引き続きアルコール発酵を行います。
※赤ワインは液を引き抜かず、最後まで黒ブドウの果皮と果実も一緒にアルコール発酵します。
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では問題です。
直接圧搾法とセニエ法、どちらの方がワインの色は濃くなると思いますか?
正解はセニエ法です!
黒ブドウの果皮が果汁と接触する時間(果皮から抽出される時間)が長いからです。
おでんの大根を思い浮かべて下さい。
煮込めば煮込むほど、出汁の茶色が大根につきますよね。
それと同じなんです。
また今回は詳しく触れませんが、混醸法という黒ブドウと白ブドウを一緒に発酵させるというロゼワインの造り方もあります。
味わい
では、味わいはどうでしょうか?
超重要事項を思い出して下さい!
黒ブドウの果皮から抽出されるのは色だけではありませんでしたよね。
そうです!
タンニンも抽出されます。
タンニンはワインに様々な影響を与えてくれます。
その中の1つに渋みがあります。
ワインに渋みがあると、より深みあるワインに仕上がります。
では問題です。
メルローとシラーではどちらのブドウ品種で造られたワインの方が渋みを感じますか?
正解は果皮が厚いシラーです。
醸造方法はどうでしょう。
直接圧搾法とセニエ法では渋みのあるワインを造れるのはどちらでしょうか?
果皮が果汁と接触する時間が長いセニエ法です。
最後に
写真の1番左に写ってるワインについても軽くお話させて下さい。
こちらのワインはロゼシャンパーニュになります。
フランスのシャンパーニュ地方で造られたロゼワインです。
醸造方法は直接圧搾法でもセニエ法でもありません。
赤ワインをブレンドして造られています。
このブレンドはシャンパーニュ地方以外のヨーロッパでは禁止されています。
フランスでも北限に位置するシャンパーニュ地方は寒いためブドウの出来が安定しません。
なのでロゼワインを造る際に赤ワインをブレンドする事が許されています。
まとめ
いかがでしょうか?
ロゼワインが万能アイテムという事が伝わりましたでしょうか?
お昼から軽く飲みたいな!という時は淡い色のロゼワインを選んでフレッシュで優しい味わいを楽しみ、お肉に合わせてガッツリ飲みたいな!という時はお肉のパワフルにも負けない飲みごたえのある、色合いの濃いロゼワインを選んでみてはいかがでしょうか。
これを読んで、ロゼワインが飲みたい!!と思ってもらえたら嬉しいです。
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