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昔、映画が好きだった。そして今も好きなのだ

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中学生で「大脱走」のS・マックイーンにハマり、こよなく西部劇を愛した10代。還暦の今も<いい映画>を求めて彷徨っています。
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#太平洋戦争

『ハクソー・リッジ』じつは戦争映画の王道だったー昔、映画が好きだった。そして今も好きなのだ 60s映画レビュー(24)

「良心的兵役拒否」を主人公にした異色の戦争映画・・・と言いたいところですが、じつは戦争映画の王道です。 主人公のデズモンド・ドスは実在の人物。彼は愛国の真情から兵役を志願しますが、自分の人生体験と宗教的な理由から銃器等をもつことを拒否します(ですから正確に言うと兵役拒否ではないわけで、映画の謳い文句とはややズレてます)。 彼は軍事裁判で自分の信条を貫き、衛生兵として認められて日本軍との熾烈な戦闘が繰り広げられている沖縄戦へと出征します。 さて、どこが戦争映画の王道か?と

水と人間との戦い・戦後日本人のスゴさを見た『黒部の太陽』ー昔、映画が好きだった。そして今も好きなのだ 60s映画レビュー(8)

『黒部の太陽』と言えば三船敏郎と石原裕次郎の二大スーパースターが共演した大作として有名です。  この映画が封切られた1968年。私は7歳で小学校1年生です。しかし、なぜか当時の私はこの映画の存在を知っていました。なぜなら、少年週刊誌に連載されていた漫画にこの黒部の太陽のことがギャグとして書かれていたからです(もちろん、内容等は知る由もありませんが)。つまり、それほどこの映画はいろいろな意味で注目されていたのだと思います。 今回、公開から50年たって見てみました。山を掘削し