Master Scaleブライアン・チェスキーのインタビューからのtake away
Master Scaleブライアン・チェスキーのインタビューを読んで、聞いて中に自分が個人的に大事だと感じた部分をピックアップした内容とtake awayです。
デザイナーマインドセット
Take away1 デザインは問題解決のためのフレーム
デザインとは、問題を解決するために何かを組み立てる単なる方法であって、デザイン性を持つというのは人に興味を持つ、そして好奇心がまず必要。人のためになにかをすることがビジネスの前提で人々を理解し、考慮することがデザイナーの考え方。
そに上で、デザインは人だけではなく、業界や歴史等も理解して、第一原則で考える必要がある。デザインってなんなんだろうってずっと考えること大学生の時にあったけど、この話で結構スッキリした。
して、問題解決できてることがいいデザイン、できてないならNGってことにまとまりそう。これをやるのには膨大なエネルギーがいるし、イーロン・マスクが言う第一原理的な考え方に近しい部分がある。ビジネスにおいて、問題解決する上でデザイナーマインドセットはやっぱり有効な問題解決のフレームワークかもしれない。
10人のファン
Airbnb初期は10人にAirbnbを好きになってもらうために、部屋をおしゃれに写真撮ってあげるから入れてくれ、と家庭訪問を繰り返していた。
少し狂気かもしれないけどなぜこれをやっている理由は10人でも何かを好きになってもらうのは本当に難しい、ただ、彼らとたくさんの時間を過ごせば難しくない。
だから、何か素晴らしいものを作りたいなら、私はあなたと一緒に時間を過ごすだけ。
そして沢山コミュニケーションを取り、質問をする。顧客になりうる人と過ごす時間の量が製品の質と比例する。泥臭いスケールしないことを繰り返して、スケールさせることがいかに大事か、そして顧客とのコミュニケーションの量はスタートアップにとって極めて大事。
※welldayでは初期顧客に絞ってかなり密なコミュニケーションが自分のサービスへの理解度をすごく引き上げたので、これは本当にそう。
Take away2 スケールしないことをする、今しかできないことをやろう
ポール・グレアムのDo things that Dont ScaleにStripeがその場でセットアップさせるという美談がありますが、Airbnbもこれを誠実に実践している事例でもあった。一方で今のStripeではそれをやる必要性もないし、そもそもできないことになってします。
組織や事業がスケールしたあとにスタートアップっぽい戦い方ができなくなるし、いわばイノベーションのジレンマみたいなことは起きる。だからこそまだサイズが小さいうちにしかできないことを人の100倍やることでスケールしていくだろうし、スケールしても常に小さな規模に戻るように意識し続けることが事業の成長にとってとても重要。
Airbnbの11スターエクスペリエンス
Airbnbでは、徹底的に顧客のニーズを深堀り改善することにしていた。徹底とはなにか、それはXXの体験は1~5の星でつけるならどれですか?5つです。と答えたら、こういう〇〇をしたら6つになりますか?こういう機能を△△したら7つなりますか?と繰り返し続けて、11スターまで目指す。
そうすると11スターは無理でも、6,7スターは可能で、競合サービスがどんなに頑張って5スターを目指したところでAirbnbはすでに7スターの体験はある。
Take away 3 顧客エクスペリエンスを醸成できるプロダクト組織が最強のMOATとなる
よくMOATの議論が繰り返されているが、これこそが強い競合優位性になっているなと実感したエピソードだった。スタートアップには得意不得意があり、ビジネススキームや先行者優位等は論理的にはMOATになるように見えるが、限定合理性を踏まえた議論が多い気がする。本質的なMOATは「顧客に愛され続ける製品」にしかなく、顧客にどこまで5スターを超える体験を届け続けられるかが類似製品としのぎを削る際に最も大事なことだということを意識し続けたい。
Airbnbの臨死体験
AirbnbがIPOした8週間後に、死にかけた。80%の売上が消えた事態になった。
そこで自分にとって最も大きな危機はなにかと問った時に、なによりも危機だと感じたのは自分と組織の心理(マインドセット)だった。自分達が無理と思ってるなら、物事は必ず無理な方に動く、なぜなら自分達が一番情報を持っていて、事業を動かしてるから、ネガティブになったら自分達で会社を滅ぼす。盲目な楽観主義ではなく、信念を失わずに事実に基づく楽観主義が危機を乗り越える上で極めて大事。
そしてこれが浸透すると組織が楽観的になり、創造性を発揮します。学んだ最も重要な教訓は、危機の中で最も学ぶのは自分自身であるということ。
そして、あなたは自分が誰であるかに忠実でなければなりません。自分がどのように会社を経営したいかについて謝罪しないでください。なぜなら、あなたが最も暗い瞬間にあるとき、あなたが頼るべきは自分自身の原則なので、バリューが危機的状況に置いて極めて。
Take away 4スタートアップは如何なる場合でも「自信」を失ってはいけない
2年前のnoteに書いた話だ、スタートアップは如何なる場合でも「自信」を失ってはいけないです。
なぜスタートアップは如何なる場合でも「自信」を失ってはいけないのか|Yoshimasa Muta
ポール・グレアムもHow to not dieに書いた金言がまさにこれだなと思っている。
自分たちのエンプロイーサクセスとエンゲージメントは自分達の会社を必ずよくする。今日も頑張りましょう。
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