「小説投稿サイトで有利なスキル」を育成する
「習作」を通して苦手を克服し、新たなスキルを獲得する(&新たなジャンルを開拓する)…というのを前回の記事で書きましたが…
せっかくなら「自分の活動にプラスになるスキル」を育成できた方が「お得感」がありますよね?
実際に自分も「こんなスキルを持っていた方が小説投稿サイトでは有利なのでは?」というのを考察し、小説執筆をしながらの育成を試みています。
■一定のペースで「連載」するスキル
小説投稿サイトというものは、基本的に「単発の作品」よりも「長期連載作品」の方がポイントの上でも順位の上でも有利です。
さらに言えば「毎日投稿」(下手するとそれどころではない頻度での投稿)をしている人が上位を獲りやすい傾向があります。
毎日投稿ができなかったとしても、たとえば毎週「同じ曜日」に更新するなど、一定のペースで「定期的」に連載を続けた方が読者がつきやすく、様々な面で「有利」です。
…ということで、まずはそんな「定期的な更新」が自分にできるかどうかを試してみました。
自分の場合は、平日は普通に仕事があります(残業も普通にありますし、土曜出勤も普通にあります)ので、そことの兼ね合いも見てみたくて、まずは「週一連載」から始めてみました。
ついでに、小説投稿サイトというものが、本当に投稿の「頻度」で順位やポイントに差がつくものなのか…というのを見てみたかったのもあります(←他者様の戦略記事を読んで知っても、すぐには鵜呑みにせず自分で検証してみるタイプです)。
最初の数話だけはストックに余裕があったこともあり「1日おき投稿」などしてみましたが、「毎日投稿」のような効果は出ませんでした。
「毎日」でないなら、1日おきだろうと週1だろうと、頻度はどうでも結果は変わらないのかも知れません。(←これはサイトにもよるかも知れませんが…。)
自分の場合、当日に急に残業になることも多々あるため「遅くとも前日までには本文のPC清書まで終えておく(当日はUP作業をするだけの状態にしておく)」を目標にスケジューリングしていました。
定期的な小説更新作業を続けていると「だいたい○日目に××の作業までを終えて、△日目に●●まで進めておく…」といった感じで、執筆スケジュールの感覚が掴めてきます。
ちなみに「非・毎日投稿で始めた小説を、途中から毎日投稿に切り替えてみたらどうなるのか?」というのも少し試しているのですが…
予約投稿のやり方をミスして「最近更新された小説」のコーナーに作品が一切載らない状態で1ヶ月続けてしまったためか、効果はそこそこでした(予約投稿を使っていてもスケジュールギリギリだったので、再チャレンジする気にはなれません…)。
■ページ終わりに「ヒキ」を作るスキル
小説がヒットするまでには6つの壁が存在し、そのうちの1つが「継続の壁」だというのは、過去記事でも触れましたが…
読者に小説を「読み続けて」もらうために必要なのが「次のページを確実に読ませるスキル」…すなわち「ヒキを作る」スキルです。
蛇足ながら説明すると、ヒキとは「ページ終わりに『続きが気になる状態』を作りだすこと」です。
マンガ等でも「こんな気になるところで来週まで待たされるのか!?」という状態で終わることって、よくありますよね?
あの感じを小説のページ終わりで上手く盛り込むことができたなら、読者に「読み続けてもらえる」可能性が高まります。
…とは言え、最初は「キリの良いところでページを終わらせる」ことも難しく(下の項目で書くスキルとの兼ね合いもあり、余計に…)、なかなか「ヒキを作る」どころではありませんでした…。
ただ、書き続けていくうちに「ヒキを作るコツ」は掴めました。
それはズバリ「起承転結」の「転」でページを一旦切る、ということです。
自分は物語全体の起承転結だけでなく、ある程度のまとまりごと、各章ごとにも細かく起承転結的な「メリハリ」をつけています。
…で、その細かな起承転結を「結」まで持って行かず、「転」の時点でページを終わらせるのです。
(次ページは「結」から始まり、次の起承転結へ移行します。)
「結」まで書き終えてしまった方が作者的にはスッキリする…ということはあるのですが…
そこをグッと我慢して、次回に持ち越します。
過去記事にも書いていますが、コレ、なにげにモチベーションの維持にも役立ちます。
「結」を残した状態だと、作者的にも「せめてアレを終わらせねば」と書かざるを得ない精神状態になりますし…
「結」というのはだいたいの場合、作者的に「書きたいシーン」であることが多いので(少なくとも自分はそうです)、そこから作業を始められると、自然と気分がアガるのです。
■各ページをだいたい同じボリュームで統一するスキル
これは「絶対に必要」というスキルではないのですが…
あると格段に「デキる作者」っぽさが出せるのが、「各ページをだいたい同じくらいの文字数で統一する」スキルです。
1ページを何文字でまとめるかは作者の自由ですし、1章を改ページせずに1ページで書いて○万文字という方もいれば、数百文字くらいで細かく刻んでいく方もいますが…
大切なのは、各ページの「バランス」です。
あるページは「大ボリュームで読みごたえガッツリ」なのに、別のページは「小ボリュームであっさり終わり過ぎ」だと、なんとなく「バランスが悪い」感じがしますよね?
あるいは、それまでのページが「そこそこ読みやすい文字数」だったのに、あるページだけ「やけに長くて飽きてしまう」というのも、良くないですよね?
自分の場合は「1ページあたり2000字台でまとめられるスキルが欲しい」ということで、そこを目標に執筆しています。
(そこで「2000字台」を選んだ理由は、かつてnoteの他者様の記事に「読者が飽きずに読める丁度良い文字数はだいたい2000文字」という感じの内容を読んだことがあるからです。)
これも初めのうちは、なかなか難しく…
最初は「2000字台で切ることはできたものの、ヒキも何もないヘンな所で切れてしまった」感じになりました…。
(上にも書いた通り、自分はノートに下書きしてからPC清書でUPしているため、実際に投稿を始める前はノート何ページ分が2000字台にあたるのかも分からず、かなり行き当たりばったりでした…。)
その後も、2000字台に「あとちょっと」で足りなかったり…
2000字台に収めるために入れたかったシーンを後回しにしたり…
逆に2000字台の尺を稼ぐために無理矢理ボリュームを増やしたりと、感覚が掴めるまではかなり苦労しました。
(一旦「掴めた」と思っても、別の部が始まると「プロローグだけで2000字稼ぐのムズい!」となって失敗してしまったり…。)
感覚が掴めてくると「下書きノートのこのあたりまでは尺を気にせず書いてOK」「このあたりのラインまで来たら、そろそろページの締めに入ろう」というのがだんだん読めてきます。
■ゼロから作品を生み出すスキル(新作のアイディアをバンバン出せるスキル)
小説投稿サイトに小説を投稿しよう、となってまず思ったのが「ゼロから作品を生み出してみよう」でした。
なぜなら、小説投稿サイトは1作目からヒットが出るとは限らず、むしろ「読者にウケそうな作品を数打って、実際にウケたものを育てていく」作者も多いからです。
過去記事にも書きましたが、小説投稿サイトは開設から年月が経てば経つほど(作品数が増えるほど)「見出されるのが難しく」なります。
クオリティーが高い作品を1作書き上げられれば安心という世界では、決してないのです。
そして「読者に見出されるまで作品を出し続ける」ためには、「作品を生み出し続けられるスキル」が必要です。
「たとえアイディアのストックがなくなっても、ゼロから作品を生み出せるなら『書けなくなる』ことはないのでは?」…そう思い、そのスキルを育ててみたくなったのです。
厳密には「ゼロ」と言うよりは「脳内に眠っていた、使い道の無さそうな断片的な記憶やアイディア」を引っ張り出して、膨らませて、パズルのように組み合わせて何とか形にしていった感じです。
たとえば「昔、兄弟でRPGツ○ール使ってドラ●エ4を再現しようとしたな…」ですとか「序盤で訪れていた城の檻の中の宝箱に、ゲーム後半で役立つアイテム入ってるの、なんかエモいな」ですとか…
「学生時代に好きだったラノベヒロインは、一見横暴なくらいに『我が道を行く』タイプだったな…」ですとか「学生時代に友達と話してた自作小説のアイディア(←結局書けてはいない)って、こんなだったな…」ですとか…
そんな「幼い頃のRPGの良き思い出」や「学生時代に好きだったもの」が、ごちゃ混ぜカオスに結びついて、気づけば1作分のアイディアが出来上がっていました。
この「断片的なアイディア(記憶)を組み合わせて1つにまとめるスキル」は「作品を作る」だけでなく「既に書いている作品の今後の展開を考える」ことにも役立ちます。
下手すると、この作品を通じて獲得したスキルの中で一番「使える」スキルかも知れません。
■育てたいが難しい「前情報のインパクト&キャッチ―さ」
上で「実際に育ててきたスキル」を紹介してきましたが…
実は「育てたいが、思うように育てられていないスキル」もあります。
それがズバリ「前情報にインパクトを持たせる・キャッチーにするスキル」です。
前情報とは「小説を読む前」に読者の目に触れる情報――つまり「タイトル」「あらすじ(作品概要)」「タグ」等です。
本文のクオリティーをどれだけ上げようと、実際に読者に1ページ目を開いてもらわないことには何も始まりません。
前情報の時点で「回れ右」されてしまえば「それまで」なのです。
しかし、なぜそのスキルを育てられていないのかと言うと…
スキルを育てるには「数をこなさなければならない」のに、「作品を数多く投稿すること」ができていないからです。
うっかり長期連載にしてしまったため、合間にちょこちょこ短編を上げるくらいしか「練習」ができていません。
あと、単純にタイトル付けや「あらすじ」が苦手過ぎるというのもあります…。
どんなに中身を頑張っても、読者によっては前情報の時点で切られてしまいますので、本当にここのスキルはもう少し何とかしたいところなのですが…😅