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感想 超訳自省録 マルクス・アウレリウス マルクス・アウレリウスの言葉をまとめたもの


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菅田将暉さんのドラマ ミステリと言う勿れ を見ていて幽霊が彼に与えたのが、この本だ。

ドラマで紹介された言葉は・・・

きのうは精液の一滴だったものが、明日にはミイラか灰になっている。このほんのわずかな時間を自然にしたがって歩み、人生という旅を満足のうちに終わらせることだ。

なかなか深い。読もうと決意した。と言っても本物は分厚いのでまとめ本を読んでみた。収穫は多い。名言のオンパレードだった。

いくつか興味がわいた名言を紹介します。

いつどの瞬間においても、いま目の前にある仕事には、正確で偽りのない真剣な態度で取り組むこと。優しく、しかも自発的に、正義をもって取り組むこと。ほかのことには気を紛らわさず、人生最後の仕事であるかのように取り組むこと。無目的にも、感情的にも、偽善的にも、自己中心的にも、怒りっぽくもならないように取り組むこと。

人生最後の仕事であるかのように取り組むこと。

これが大切だ。そう心がけて生きているつもりが、日々の忙しさの中おざなりになっている。

なぜなら人生は思っているよりも短く、若い若いと思っていた僕も、もう叔父になってしまった。

いま、この現在という瞬間だけが重要だ

これも名言だ。今を生きる。今を一生懸命全力で生きる。これが大切なことなんだ。

トラブルに見舞われた際には、いつでもこう自問してみることだ。「このできごとの、いったいなにが耐えがたいのか?」と。

最悪のトラブルが発生した。例えば会社が倒産した。戦争が起こって資産が半減した。それは辛いことだが、それは耐え難いことなのか。自殺するほどのことなのか。冷静に考えれば、客観的に見えばそんなことはないとわかる。

すべては一瞬の出来事にすぎない

人生は短い。耐え難い絶望でなくば乗り越えられるだう、そのうちに。

理性 を もつ 動物、 つまり 人間 だけが、 納得 し た うえ で 自発的 に 運命 に したがう こと が できる。 それ 以外 の 生き物 は、 生け贄 の ブタ の よう に、 ただ 服従 する だけ だ。

ようするに人だけが理知的であるということ。人は考え、自分の頭で決断する生き物である。豚みたく他人の意見に右往左往し生殺与奪の権限をその人たちに与えてどうするのかという考え。とても参考になる。

一番好きなのはこれかな

本質 は 身 も ふた も ない   食卓 に 肉 料理 や おいしい 食事 の 数々 が 並ん で いる のを 見 て、 それ は サカナ の 死骸 で、 これ は トリ や ブタ の 死骸 だ と 受けとめる。 高級 ワイン は、 ブドウ の 絞り 汁 に 過ぎ ない。 高官 が 身 に つける 紫色 の マント は、 巻き貝 の 分泌液 に 染め た 羊毛 で ある。 セックス は、 内部 で 摩擦 さ れ、 痙攣 を ともなっ て 精液 を 放出 する こと で ある。 この よう な 見方 を すれ ば、 もの ごと を つらぬい て 核心 に 到達 し、 もの ごと の 本質 に 迫る こと が できる。

何が本質というのは特別なものと思われがちだが、著者によると、そんなものは身もふたもないものらしい。このことをわかっているのと、わかってないのでは、自分の判断基準が変わってしまう。たかがダイヤの石のために人を殺すなんておかしなことだ。ましてや、自分や自分の国のアイデンティティのため他国に侵略するなど愚の骨頂ではないのか。

どんな こと を する とき にも、 いったん 立ち止まっ て こう 自問 し て みる こと。 「これ が でき なく なっ て しまう と いう からと いっ て、 死ぬ のが 恐ろしい のか?」

僕たちに絶望している時間なんてない。

だって、時は限られているんだ。

肉体 は 流れる 川 で あり、 魂 は 夢 で あり 霧 で ある。 人生 は 戦い で あり、 旅人 の 一時的 な 滞在 で ある。 死後 の 評判 とは、 忘却 の こと だ。

最後 の 瞬間 まで 輝き つづけ よ

火は消えるその瞬間まで、その光を消さないのである。最後の最後まで必死に全力で生きる。

人生最後の仕事であるかのように取り組むこと。

それが本書で一番、僕の気持ちを揺さぶった言葉。


2022 3 5




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